日本はかつて冬季オリンピックではメダルの常連国だったが、最近の大会は不振が続いていた。とりわけ2002年のソルトレーク大会と10年のバンクーバー大会で日本は金メダルを1個も取れなかった。そのため一時は国民の関心が弱まり政府の支援も減った。ところがここ最近、日本が開催国の韓国以上に平昌オリンピックに関心を示す理由は、2020年に東京で夏季オリンピックが開催されるからだ。隣国で開催される冬季大会からオリンピックへの関心を高め、その熱気を2年後の東京大会につなげようというのだ。
韓国に住むある日本人が先週「日本のある企業から平昌オリンピックの団体チケットを買ってくれと頼まれている」と明かしてくれた。多くの日本人にとって北海道に行くのも平昌に行くのもさほど違いはない。日本ではここ数年、景気回復の兆しが見え、国を揺るがすような事件や事故も少なく、国民の間にスポーツに関心を示す余裕が出てきているという。そのため韓国が巨額を投じて開催するオリンピックに対しても日本の方が関心が高く、熱気に包まれているようだ。このように日本人が韓国に来て楽しんでくれればそれはそれでありがたいことだが、一方で開催を1年後に控えたホスト国の韓国で「そういえばオリンピックがあったな」程度にしか思われていないのは非常に残念だ。