「海外の韓国文化財、取り戻すことよりは現地活用を目指すべき」

「海外にある韓国の文化財を現地でどのように活用してPRするか、重点的に研究したい」

「海外の韓国文化財、取り戻すことよりは現地活用を目指すべき」

 池健吉(チ・ゴンギル)元国立中央博物館長(73)=写真=が、国外所在文化財財団の第2代理事長に任命された。同財団は、海外に持ち出された韓国の文化財の調査・研究、取り戻し・活用に関する各種の事業を行う財団だ。任期は2019年までの3年。池理事長は「これまで、海外にある韓国の文化財は、購入にせよ寄贈にせよ無条件に取り戻すべきだという認識が強かったが、『無条件の取り戻し』よりは『現地活用』に焦点を合わせたい」と語った。

 ソウル大学考古人類学科を卒業した池氏は、国立中央博物館に入った後、国立光州博物館長、国立慶州博物館長、駐仏韓国文化院長などを歴任した。2003年に国立中央博物館長のポストを退いた後も、文化財委員会埋蔵分科委員長やアジア文化中心都市造成委員会委員長などを務めた。1970年代の武寧王陵や天馬塚、茶戸里古墳などの発掘作業にも参加した「考古学マン」だ。

 池理事長は最近、韓国の発掘の歴史を年代記の形で整理した『韓国考古学100年史』(悦話堂)を出版した。中国吉林省集安で1880年ごろ発見された広開土王碑から、1980年に調査が行われた慶州・皇竜寺址(し)まで、「発掘100年史」を整理した。池理事長は「若いころから、自分の手で考古学史の本を書きたいという夢があった」と語った。「韓国における本格的な考古学の始まりは、残念ながら、19世紀末に日本人によってもたらされました。過去100年の間になされた考古学の発掘史を振り返ることで、今後の文化財管理の鏡になればと思います」

許允僖(ホ・ユンヒ)記者
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