振り返ってみると、韓中国交正常化からこれまで、韓国人の中国に対する見方はほぼ変わらなかった。「汚くてうるさくて、偽物があふれている国」という昔のイメージをそのまま持っている。こうした偏見と誤認のせいで、韓国は中国の変化を正確に読み取れず、国と企業の対応も後手に回った。ほぼ全ての分野で韓国に追いついた中国は、今では「一流商品」を目指してドイツから学ぼうとしている。今年初めの報告書によると、世界の輸出市場で中国がシェアトップだった品目数(2013年)は1538品目で圧倒的1位だった。韓国は65品目で12位にとどまった。習近平政権の「中国製造2025」計画が終われば、この12位という順位さえ危うくなるかもしれない。
20世紀の中盤から後半にかけ、中国人が大躍進政策と文化大革命により国内で疲弊している間、韓国は輸出主導型経済でそれまでの韓中経済関係をひっくり返した。この30-40年は両国の歴史の中でほぼ唯一、韓国が中国より豊かだった時期だ。今やその「宴」が終わろうとしているにもかかわらず、韓国社会は危機意識を抱いていない。子どもたちの世代が非常に心配だ。
今からでも、私たちは中国に対する見方を変えねばならない。中国はもはや「偽物の国」ではない。強力なリーダーシップと情熱を備えた公務員、意欲あふれる企業家たちのおかげで、一流製品を最も安く生産する経済大国に浮上した。韓国の政府と企業、国民は中国への偏見を捨て、「新たな中国」と対等にウィン・ウィン(双方に利益がある)ゲームを行う準備をしっかりと進めるべきだ。