戦争できる国・日本、韓国にとっては「両刃の剣」

「戦争できる国・日本」実現まであとひと山
安全保障関連法案、参議院特別委で強行採決
あとは本会議での可決を残すのみ

 日本国民の過半数が反対している「安全保障関連法案」が、17日午後4時40分、自民党が多数を占める参議院特別委員会で可決された。連立政権を組む自民党と公明党のほか、右派政党「次世代の党」など小規模な野党3党が賛成した。連立与党はこの日のうちに残っている手続きを終えるため、夜になって参議院本会議を招集した。本会議で可決されれば、日本は「他国から攻撃されなくても、他国を攻撃できる国」になる。民主党など主要な野党は、安倍内閣に対する不信任決議案と中谷元・防衛相に対する問責決議案を、18日に衆議院に提出する方針を固めた。

 第2次大戦後、日本は「平和憲法」に従い、「他国から攻撃された場合にのみ反撃できる」という立場を堅持してきた。だが、安倍晋三首相は就任以来、緻密(ちみつ)な戦略の下でこのような構図を変えた。安倍首相は昨年7月、集団的自衛権の行使を容認する方向で憲法解釈を変更した。憲法自体はそのままで、同盟国や周辺国が攻撃された場合、日本の存立の危機と判断されれば、日本が攻撃されたものと見なして先制攻撃を行うことができるという内容だ。今年7月には安倍首相率いる「1強」の自民党が、連立政権を組む公明党と力を合わせ、集団的自衛権の容認が反映された安全保障関連法案を下院に当たる衆議院で可決させた。そして上院に当たる参議院で今、手続きが最終段階に差し掛かっている。

 専門家たちは「韓国にとっては『両刃の剣』となる」と指摘した。日本が米国との同盟関係を強化し、中国をけん制しながら、韓国に対し、歴史問題を差し置いて『中国に付くのか、日米に付くのか』と迫る可能性がある。だが一方で、北朝鮮の脅威に立ち向かう上でプラスにもなり得るというわけだ。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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