ロッテ創業者長男、「辞任」でなく「解任」のワケ

創業者が選んだのは次男
-長男、父の怒り買った?
韓国ロッテ株購入が経営権争いと受け止められた? 実績も韓国ロッテに劣る
-次男、日本ロッテも総括?
「9合目に到達」との見方も、ひとまず専門経営者体制に

■辛東彬氏、日本ロッテも経営か

 辛東主氏の解任で、日本のロッテグループの経営権も辛東彬氏に引き継がれる可能性が高くなった。辛東彬氏は日本ロッテHDの副会長も務めているため、自身の影響力を積極的に拡大できるからだ。さらに、辛格浩氏は13年12月に股関節の手術を受けて以来、一度も日本へ出張できていない。

 それでも、辛東彬氏が日本のロッテグループの経営権をすぐに引き継ぐことはないという見方が優勢だ。辛格浩氏は8日、辛東主氏の解任で空席となったロッテ商事社長に、日本のロッテHDとロッテ代表取締役社長を務めている佃孝之氏(71)を任命したからだ。佃氏は09年に辛格浩氏がヘッドハンティングした専門経営者で、誰よりも辛格浩氏の意中を得ている人物として知られている。したがって、辛格浩氏に代わり、当分の間日本のロッテグループの経営を統括するのは佃氏になる可能性が高い。

 辛東主氏はロッテグループの経営から外れたが、日本のロッテHDをはじめ韓日のロッテ主要系列会社の株はそのまま保有していることが確認された。辛東主氏が所有する日本ロッテHD株は辛東彬氏よりも若干多いと言われている。また、辛東主氏は韓国ロッテグループの中核系列会社ロッテショッピング株も辛東彬氏(13.46%)とほぼ同じくらい所有している。財界関係者は「辛格浩会長が健在な限りは可能性があまりないが、辛東主氏と辛東彬氏の間で経営権争いが起こる余地もある」と語った。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員 , 鄭晟鎮(チョン・ソンジン)記者
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