外国人観光客の目に映った観光地「韓国」の魅力とは

人気の観光地、好みの違いが鮮明に

■国別に最も人気のある地域は?

 昨年10月1日から始まった中国「国慶節」の連休期間。ソウル・明洞にあるデパートのブランド売り場の前には長い行列ができた。普段は、週末になると開店10分前ごろから韓国人の来店客が短い列を作る程度が、この期間中は中国の観光客が押し寄せたことにより、入店するまでに30分以上待たなければならなかったという。

 中国をはじめ日本や東南アジアなど、世界の観光客たちが最も多く訪れた場所は、ソウル市内の繁華街、明洞だった。「2010年外来観光客の実態調査結果報告書」で、韓国旅行中に訪問した場所を問うアンケート調査を実施した結果(複数回答)、外国人たちには明洞(53.5%)、東大門市場(45.3%)、南大門市場(36.5%)、古宮(35.3%)、Nソウルタワー(29.0%)、仁寺洞(25.7%)、博物館や記念館(24.3%)、ロッテワールド(20.3%)が人気があることが分かった。特に明洞は、2009年の訪問比率48.8%から、53.5%へと5ポイント増加した。外国人観光客の2人に1人が明洞を訪れたことになる。

 旅行客の出身国家別のアンケートでは、全ての国で「ソウルを訪問した」という回答が最も多かった。仁川、京畿地域は、タイ(74.4%)とマレーシア(63.2%)の観光客が多く、慶尚道地域はカナダ(39.1%)、フランス(29.8%)など、アジア以外の国の観光客が最も多かった。また、済州島は中国(32.0%)とマレーシア(29.6%)の観光客が、江原道はタイ(57.3%)の観光客が相対的に多いことが分かった。

 中国人観光客には済州島のような島の観光、タイの観光客には江原地域で楽しむスキー観光が人気がある。一方、アジア以外の観光客には河東村や慶州など、韓国固有の遺跡や文化を見学するコースが人気だ。

■韓国観光で不満だったのは?

 「2010年外来観光客の実態調査結果報告書」によると、ほぼ全ての国の観光客が、韓国観光で不満だったこととして「言葉が通じない」という点を挙げた。

 言葉が通じないこと以外に、日本人観光客は▲商品の購入を強要された▲交通が混雑している―などを不満として挙げた。一方、中国人観光客は▲物価が高い▲食事が口に合わない―などを挙げた。

 相対的に韓国より所得水準の低い東南アジアの観光客も▲物価が高い▲食べ物が口に合わない―などを不満として挙げた。シンガポールの観光客は、案内表示が少ないという点を不満の2位に挙げている。また、米国の観光客は▲言葉が通じない▲交通が混雑している▲案内表示が少ない―などを挙げた。

 韓国観光公社の関係者は「タイの観光客には江原地域のスキー場が人気があり、日本人観光客は韓流スターが訪れた観光地に行きたがるなど、国別に)好みが違う。各国ごとに異なる戦略を立て、さまざまな国の観光客に喜んでもらえるよう努力していきたい」と語った。

キム・ソンモ記者
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