▲尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の宣告を翌日に控えた3日、ソウル市鍾路区の安国駅近くで、尹大統領罷免要求デモ(左)と弾劾棄却要求デモがそれぞれ行われた。写真=聯合ニュース
憲法裁判所は4日午前11時、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判で決定を言い渡す。憲法裁判所がどんな決定を下したとしても、4カ月間続いた分裂と混乱、そして不確実性に終止符を打たなければならない。弾劾賛成と反対に二分されていた昨日までのことは消し去り、崖っぷちに立たされている大韓民国を救う明日への道を共に歩むべきだ。
【最新世論調査】「憲法裁を信頼しますか?」「尹大統領罷免可否の判断を受け入れま..
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▲尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の宣告を翌日に控えた3日、ソウル市鍾路区の安国駅近くで、尹大統領罷免要求デモ(左)と弾劾棄却要求デモがそれぞれ行われた。写真=聯合ニュース
憲法裁判所は4日午前11時、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判で決定を言い渡す。憲法裁判所がどんな決定を下したとしても、4カ月間続いた分裂と混乱、そして不確実性に終止符を打たなければならない。弾劾賛成と反対に二分されていた昨日までのことは消し去り、崖っぷちに立たされている大韓民国を救う明日への道を共に歩むべきだ。
【最新世論調査】「憲法裁を信頼しますか?」「尹大統領罷免可否の判断を受け入れますか?」
2017年の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領弾劾審判の宣告前も、韓国社会は現在同様、激しい対立があった。しかし、保守系・進歩(革新)系に関係なく、政界・宗教界・学界の重鎮や指導者たちが先頭に立ち、政治家や国民に向けて審判決定に承服するよう訴える声明を出した。当時、大統領選挙出馬を準備していた政治家たちも、当初は街頭で「革命を起こすしかない」などとあおっていたが、宣告直前には「結果に関係なく承服する」として支持層を自重させた。弾劾賛成派・反対派のデモは激しかったが、「自身の考えと違っていても憲法裁判所の決定を受け入れる(承服する)」という世論は70%に達した。だが、それでも弾劾宣告後の衝突で4人が死亡、63人が負傷した。
今は当時よりも憲法裁判所に対する不信感や、「憲法裁判所の決定を受け入れない(不服に思う)」という世論が強いため、懸念される。宣告直前に実施された世論調査で、憲法裁判所の決定を「受け入れる(承服)」は50%、「受け入れない(不服)」は44%だった。憲法裁判所を「信頼している」という世論と「信頼していない」という世論は共に46%で同じだった。政治家たちは宣告直前まで憲法裁判所周辺やソウル・光化門で弾劾賛成派・反対派のデモをそれぞれ行っている。小さな火種が取り返しのつかない大きな炎に広がる一触即発の状況だ。警察では宣告当日の4日に警察力を100%動員可能な最も高い段階の非常勤務体制を発令することにした。しかし、政治家やデモに参加する国民たちが自重し、協力しなければ、公権力では抑え切れない恐れがある。
憲法裁判所の宣告が混乱の延長ではなく新たなスタートとなるには、尹大統領と最大野党である共に民主党・李在明(イ・ジェミョン)代表の「承服宣言」が不可欠だ。だが、宣告前日になっても尹大統領は沈黙し、李在明代表は根拠を示すことなく「昨年12月3日のクーデター(非常戒厳宣布)計画には5000人から1万人の国民を虐殺しようとした計画が盛り込まれていた」と支持者たちを刺激した。自身が望む結果が出なければ不服を訴えるデモをする可能性がある人々だ。
皆が言葉と行動を控え、自重しなければならない。トランプ米大統領の関税爆弾で国にさらなる危機が迫っている。危機的な状況において、歴史の法廷は国を第一に考えた「偉大なる承服」勢力と、自身の政治的利益ばかりを計算する「卑劣な不服」勢力を冷厳に記録することだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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