▲ソレイマニ司令官の暗殺に使われた米国のドローン「MQ9リーパー」がミサイル「ヘルファイヤー」を発射する様子。/米陸軍
イエメンの親イラン反政府武装集団フーシ派(自称アンサール・アッラー)が、「空の暗殺者」と呼ばれる米国の無人攻撃機(ドローン)を撃墜したと主張した。
【写真】フーシ派が公開した米ドローン「MQ9リーパー」撃墜の瞬間
フーシ派のスポークスマン、ヤヒヤ・サリー氏は1日、同派が運営するアル・マシアTVで放映した声明で「現地で製造したミサイルによって、中部マーリブ州の上空で米国のドローン『MQ9リーパー』を..
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▲ソレイマニ司令官の暗殺に使われた米国のドローン「MQ9リーパー」がミサイル「ヘルファイヤー」を発射する様子。/米陸軍
イエメンの親イラン反政府武装集団フーシ派(自称アンサール・アッラー)が、「空の暗殺者」と呼ばれる米国の無人攻撃機(ドローン)を撃墜したと主張した。
【写真】フーシ派が公開した米ドローン「MQ9リーパー」撃墜の瞬間
フーシ派のスポークスマン、ヤヒヤ・サリー氏は1日、同派が運営するアル・マシアTVで放映した声明で「現地で製造したミサイルによって、中部マーリブ州の上空で米国のドローン『MQ9リーパー』を撃墜した」として「2023年10月以降、我々の防空システムが撃墜した米国のドローンは16機目だ」と発表した。
その上で「ガザ地区への侵攻を中止し、包囲を解除するまで、紅海とアラビア海でイスラエルの航海を阻止し続ける」「敵の軍艦に対する攻撃も続ける」と警告した。
米国の軍需企業ジェネラル・アトミクスが製造するMQ9リーパーは、世界最高の軍用ドローンに挙げられる。
翼幅は20メートル、重量は2.2トンで、武器を搭載したまま24時間以上の飛行が可能だ。監視・偵察・情報収集に活用され、目標を精密に攻撃する能力も備えている。2022年の米議会調査局の資料によると、MQ9リーパーの価格は1機当たり約3000万ドル(約44億8000万円)だという。
「リーパー(Reaper)」は「死神」を意味する。実際にMQ9リーパーはこれまで数多くの敵を除去するのに使用され、「空の暗殺者」という異名でも呼ばれている。
2018年にはイスラム国(IS)の指導者アブ・バクル・アル=バグダディ、2020年1月にはイラン革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官の暗殺にこのドローンが使われた。また、2023年にも米軍はMQ9リーパー3機を動員し、オートバイで移動していたシリア東部のIS指導者ウサマ・アル=ムハジル氏を殺害した。
フーシ派が公開した映像には、同派の防空システムがMQ9リーパーとみられる飛行体に命中し、爆発する様子が映っていた。ただし、フーシ派が米軍の兵器を撃墜する際に使用した武器に関する情報は公開されていない。
米軍は先月15日、ドナルド・トランプ米大統領の命令を受けてフーシ派への攻撃を開始した。その後空爆を続け、イエメンでは少なくとも61人が死亡したとフーシ派は明らかにした。
アルジャジーラの報道によると、米軍はフーシ派を狙った空爆を続け、この日未明にもイエメンの首都サヌア近郊や北部サアダを攻撃し、数十人が死亡した。
トランプ大統領は前日、自身が創設したSNS(交流サイト)「トゥルース・ソーシャル」で「毎日、昼夜を問わず、彼らをさらに激しく攻撃している。彼らの戦闘員や指導者の多くはすでに排除された。彼らが航行の自由に対する脅威でなくなるまで攻撃を続ける」と述べた。
フーシ派は2023年10月にガザ地区の戦争が始まって以来、パレスチナの武装組織ハマスを支援するとの名目で、紅海を航行するイスラエルや米国・英国など西側諸国の船舶を100隻以上攻撃した。今年1月までに船舶2隻が沈没し、船員4人が死亡した。
キム・ジャア記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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