▲「憲法裁判所裁判官・馬恩赫(マ・ウンヒョク)任命を求める決議案」の審議で野党・共に民主党の姜由楨(カン・ユジョン)議員が賛成演説を行っている際、「共産主義者」と発言した朴沖綣(パク・チュングォン)議員(右下)に抗議する共に民主党議員。/NEWSIS
韓国野党・共に民主党は馬恩赫(マ・ウンヒョク)憲法裁判官候補者の自動任命、文炯培(ムン・ヒョンベ)裁判官と李美善(イ・ミソン)裁判官の任期延長などを定める憲法裁判所法改正案などの強行採決を目指したが、憲法裁判所が今月4日に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の決定宣告を発表したため、共に民主党は採決をいったん先送りすることにした。政界や法曹界では「尹大統領弾劾審判で共に民主党に有利な決定を引..
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▲「憲法裁判所裁判官・馬恩赫(マ・ウンヒョク)任命を求める決議案」の審議で野党・共に民主党の姜由楨(カン・ユジョン)議員が賛成演説を行っている際、「共産主義者」と発言した朴沖綣(パク・チュングォン)議員(右下)に抗議する共に民主党議員。/NEWSIS
韓国野党・共に民主党は馬恩赫(マ・ウンヒョク)憲法裁判官候補者の自動任命、文炯培(ムン・ヒョンベ)裁判官と李美善(イ・ミソン)裁判官の任期延長などを定める憲法裁判所法改正案などの強行採決を目指したが、憲法裁判所が今月4日に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の決定宣告を発表したため、共に民主党は採決をいったん先送りすることにした。政界や法曹界では「尹大統領弾劾審判で共に民主党に有利な決定を引き出すための政略法案だ」「共に民主党自らこれを認める形になった」との指摘が相次いでいる。
【表】憲法裁判官一覧(4月1日現在)
共に民主党は3月31日、国会法制司法委員会第1小委員会で同党の李盛潤(イ・ソンユン)議員と金容民(キム・ヨンミン)議員が代表として提出した2件の憲法裁判所法改正案を与党・国民の力の反対にもかかわらず強行採決した。今年1月に提出された李盛潤議員の案は「国会が選出あるいは大法院(最高裁判所に相当)長が指名した憲法裁判官候補者を大統領が7日以内に任命しない場合、大統領が任命したものと見なす」という内容だった。大統領、国会、大法院長が3人ずつ指名あるいは選出する憲法裁判官9人は全て最終的に大統領が任命する。ところが共に民主党が推薦し国会で選出した馬恩赫候補者の任命を韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行が先送りしているため、最初から自動任命する条項を新たに設けた憲法裁判所法改正案を共に民主党は法制司法委員会小委員会で可決させたのだ。
李盛潤議員の案には「後任が任命されない憲法裁判官の任期は自動的に延長する」との内容もある。今月18日に6年の任期を終え退任する文炯培裁判官と李美善裁判官の任期を延長させる狙いだ。文炯培裁判官と李美善裁判官は文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が指名した裁判官だ。そのため共に民主党はこの二人の裁判官が退任する前に弾劾審判の決定が下されない場合に備え、任期の延長をもくろんだとされている。これと関連して金容民議員の憲法裁判所法改正案には「大統領権限代行は大統領指名の裁判官を指名・任命できない」とする内容が含まれている。韓悳洙代行が大統領指名の裁判官候補者二人を任命し、尹大統領弾劾が棄却あるいは却下されるのを防ぐためだ。
しかし憲法裁判所が4月1日に尹大統領事件の宣告期日を発表したため、共に民主党は法制司法委員会全体会議と本会議での採決を先送りした。ある与党関係者は「共に民主党は自分たちの思い通りに憲法裁判所の決定を引き出すため、憲法で任期と構成方式が定められた憲法裁判官の人事問題まで思い通りにしようとした」「今回この政略的な考えや行動が改めて確認された」と指摘した。
キム・ジョンファン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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