韓国野党・共に民主党の当選1回の議員70人以上が「馬恩赫(マ・ウンヒョク)憲法裁判官候補者を直ちに任命しなければ、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行ら内閣に対する連鎖総弾劾を行う」と表明したが、これについて与党・国民の力は「議会クーデターだ」とした上で「内乱罪で告発する」と反発している。国民の力は、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表とジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏も同時に告発..
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韓国野党・共に民主党の当選1回の議員70人以上が「馬恩赫(マ・ウンヒョク)憲法裁判官候補者を直ちに任命しなければ、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行ら内閣に対する連鎖総弾劾を行う」と表明したが、これについて与党・国民の力は「議会クーデターだ」とした上で「内乱罪で告発する」と反発している。国民の力は、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表とジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏も同時に告発するという。これに対して共に民主党も反訴する方針を明らかにするなど、両党は激しく対立している。
国民の力の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は29日に緊急の会見を開き「共に民主党の当選1回の議員らによる弾劾予告の背後には李在明代表と金於俊氏がいる」「金於俊氏の指示を受け、李在明代表の承認を受けて発表した内乱陰謀だ」と指摘した。「内閣総弾劾」について権性東院内代表は「憲法により設置された国家機関を強圧的に転覆あるいは権限行使を不可能にする行為は国憲紊乱(びんらん)であり、行政府を完全にまひさせるという発想そのものが反逆だ」と批判した。憲法裁判所による尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の宣告が遅れ、一部では棄却あるいは却下の可能性もささやかれていることから、共に民主党は裁判官の構成を自分たちに有利に変えるため政府の転覆を狙っているというのだ。
共に民主党の当選1回の議員グループ「ザ民初」は今月28日午後に会見を開き「馬恩赫候補者を30日までに任命しない場合は韓悳洙代行を再び弾劾訴追し、大統領権限代行職を受け継ぐ国務委員(閣僚)らも馬恩赫候補者を任命しなければ弾劾訴追する」と発表した。これに先立ち同日午前には金於俊氏が自らのユーチューブ番組で「ザ民初」所属のノ・ジョンミン議員に「国務会議(閣議)で馬恩赫任命に反対した人間を全員弾劾すべきではないか」と述べた。そのため国民の力は「会見との関連が疑われる」と疑惑を指摘した。これに対してザ民初の運営委員らは30日「明確な虚偽であり妄想」とした上で「われわれも虚偽告訴罪で反訴する」と表明した。共に民主党の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表も韓悳洙代行に対し「来月1日までに馬恩赫候補を任命しなければ、重大な決心を下す」と圧力をかけた。
■連続弾劾の可能性高まる…野党は文炯培、李美善の任期も6カ月延長させる態勢
憲法裁判所が今月中旬以降も尹大統領弾劾審判の宣告を行わなかったため、共に民主党は憲法裁判所に対し「迅速な宣告」を求め、また大統領権限代行に対しては「馬恩赫の即時任命」を引き続き要求している。この状況で政界や法曹界の間では「憲法裁判所の文炯培(ムン・ヒョンベ)所長権限代行と李美善(イ・ミソン)裁判官の任期が終了する4月18日以降に宣告がずれ込むのでは」とのうわさも広がったため、共に民主党の当選1回の議員70人が今月28日に「国務委員の連鎖総弾劾」を主張するに至った。
これを受け国民の力も権性東院内代表が週末の29日に緊急会見を開き、共に民主党の動きに正面から対抗している。権性東院内代表は「内閣総弾劾は議会クーデター」とした上で、李在明代表と共に民主党の当選1回の議員、さらに金於俊氏らを内乱容疑で告発する考えを明らかにした。国民の力の当選1回の議員らも30日に会見を開き「共に民主党による議会での暴挙は違憲政党解散審判で判断を受ける必要がある」と主張した。国民の力の姜旻局(カン・ミングク)議員は「共に民主党の脅威に国民の力議員一同は総辞職を覚悟して戦わねばならない」と訴えた。
両党による一連の衝突は今後、致命的な局面を招くだろうか。これについてはさまざまな予測がある。まず共に民主党執行部は現時点では「国務委員の連鎖弾劾までは考えていない」として一線を引いている。当選1回の議員グループ「ザ民初」の運営委員を務める丁秦旭(チョン・ジンウク)議員も「当選1回の議員らが連鎖弾劾を賛訴えたのは決起の次元だ」と説明した。朴賛大院内代表は同日、韓悳洙代行に「馬恩赫候補の任命期限として来月1日」を提示したが、これも現状についてもう少し様子を見るという意味に解釈されている。共に民主党の当選1回の議員らも今月28日の会見で「3月30日までに(馬恩赫候補を)任命せよ」と改めて要求した。
ただし韓悳洙代行が馬恩赫候補の任命要求に応じない場合、共に民主党が実際に総弾劾に乗り出す可能性も考えられる。朴賛大院内代表は同日「31日から4月1-3日まで最大限本会議を開けるよう努力したい」と述べたが、これも弾劾訴追案を本会議で採決する可能性を残すためと受け取られている。政界では「共に民主党は状況によっては韓悳洙代行と崔相穆(チェ・サンモク)副首相の二人に対する弾劾に乗り出す可能性がある」との見方も出ている。また文炯培裁判官と李美善裁判官の任期が終了する前に尹大統領弾劾審判の宣告が行われない場合、共に民主党は二人の任期を6カ月に限り延長する憲法裁判所法改正案も31日に国会法制司法委員会で検討するという。これに対して国民の力の権性東院内代表は「共に民主党による内乱陰謀が具体的な実行段階に入ったことを示している」と批判した。与党の関係者は「憲法は裁判官の任期を6年としており、任期が満了した裁判官の任期延長は違憲だ」と指摘した。
共に民主党の朴賛大院内代表は29日、ソウル光化門で開かれた弾劾賛成集会で中道・保守とされる憲法裁判所の金福馨(キム・ボクヒョン)裁判官、鄭亨植(チョン・ヒョンシク)裁判官、趙漢暢(チョン・ハンチャン)裁判官を名指しし「国民の信頼を裏切ってはならない」「乙巳(いっし)五賊(日本による保護国化に賛成した大韓帝国の5人の閣僚)の道を行くな」と要求した。共に民主党の朴智元(パク・チウォン)議員は「憲法裁判所による間違った決定と宣告遅延は暴動につながる恐れがある」と警告した。これに対して国民の力は「共に民主党は自分たちの意向に沿った決定を下すようあからさまに裁判官たちを脅迫している」と批判した。
キム・ジョンファン記者、キム・スンジェ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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