▲イラスト=UTOIMAGE
ウクライナ軍が、最大の激戦地クルスク地域でロシア軍のドローンに追われ、命からがら退却する様子を捉えた動画が公開された。
英紙テレグラフは17日「ウクライナ軍が『死の道』で狙われている」として関連の動画を公開。動画にはクルスクからウクライナへと向かう唯一のルートであるR200道路が映っている。
動画を見ると、小さのドローンが、高速道路上を走る「獲物」の上をブンブン飛び回っている。ドローンは急降下し..
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▲イラスト=UTOIMAGE
ウクライナ軍が、最大の激戦地クルスク地域でロシア軍のドローンに追われ、命からがら退却する様子を捉えた動画が公開された。
英紙テレグラフは17日「ウクライナ軍が『死の道』で狙われている」として関連の動画を公開。動画にはクルスクからウクライナへと向かう唯一のルートであるR200道路が映っている。
動画を見ると、小さのドローンが、高速道路上を走る「獲物」の上をブンブン飛び回っている。ドローンは急降下してスピードを上げると、『死の道』を走行しながら退却するウクライナ兵たちの車をしつこく追い回す。テレグラフによると、もう少しでドローンが車にぶつかって爆発するという「不可避な状況」の前で動画は終わっている。
また、別の動画には、一部のウクライナ兵たちが、敵軍のドローンが近付いてくるのを発見して車から飛び降りる様子も映っている。しかし兵士のほとんどは逃げる間もなく、お手上げの状態でドローンに攻撃されてしまう。
R200道路はクルスク州の要衝地スジャからウクライナ国境へとつながっている。ウクライナ軍が補給物資を輸送するために主に使われてきた道路だ。ここ2週間でこの場所はロシアによる絶え間ない砲撃を受け、ウクライナ軍の兵力損失が相次いだことから「死の道」と呼ばれている。
ロシア軍は現在、クルスクに残っているウクライナの兵力を孤立させるために、R200道路を戦力で包囲している。
さらに悪いことに、R200道路にはロシアの猛攻から逃げようとして虐殺されたウクライナ兵たちの遺体と燃え尽きた車の残骸が至る所にあり、ウクライナ軍が退却する上で大きな障害となっていることが分かった。
テレグラフは「最後までスジャに残っているウクライナ兵の一部は、車ではなく徒歩で逃げることしかできなくなった」と報じた。
英BBCは、かろうじてクルスクを脱出したウクライナの軍人たちによる残酷な証言を紹介した。
ウクライナ兵のドミトロ氏(仮名)は「ウクライナ軍が前線から退却する様子は、まるで恐怖映画のようだ」「道路には破壊された数百台の車両や装甲車が至る所にあり、負傷者や死亡者もたくさんいる」と説明した。また「何台ものドローンが車を狙ってくるケースが多かった」とも話した。
また、同じく兵士のアントン氏(仮名)は、物資の供給ルートが遮断されたとして「武器、弾薬、食料、水を調達することができない状況」「最終的にクルスクで全ての拠点を失った」と話した。
結局、夜に徒歩でクルスクを脱出したというアントン氏は「我々は何度も死ぬところだった」「ドローンは常に上空を飛んでいる」と説明した。
現在もスジャから脱出することができずにいるという兵士のウラジミール氏(仮名)は「前線が崩壊し、恐慌状態に陥った」「退却するために頑張っているが、ロシアのドローンに攻撃された軍隊の装備が道路で燃えており、昼間は出発できない」と話した。
BBCの報道によると、ロシアはクルスク奪還に向けて北朝鮮兵約1万2000人を含む最大7万人の兵力を投入したとみられている。同時に、最精鋭のドローン部隊を配置し、主要な補給ルートを爆撃している。
ロシアでは、クルスク地域のほとんどを奪還したという主張が出ている。
ロシア軍事政治局副局長で特殊部隊「アフマト」の司令官でもあるアプティ・アラウディノフ氏は18日、タス通信に対し「今やクルスク地域のほぼ全域が解放されたと言ってよい」として「ロシアの進撃によってほぼ全ての(ウクライナ軍)駐屯地が一気に陥落し、敵の兵力が破壊された」と述べた。
ウクライナ側は正確な立場を明らかにしていないが、ロシアはウクライナが最初にクルスク内で占領した面積の約80-90%を奪還したとみられる。
キム・ジャア記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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