▲8日、裁判所の拘束取り消し決定により釈放された後、京畿道義王市のソウル拘置所から出て、ソウル市竜山区の大統領公邸前に到着した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。支持者たちの方へ近づき、握手をしようとしている。写真=news 1
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が8日、内乱首謀容疑で逮捕・勾留されてから52日ぶりに釈放され、大統領公邸に戻った。7日にソウル中央地裁の勾留取り消し決定が下されたが、その28時間後に検察が抗告を諦め、尹大統領釈放指揮書をソウル拘置所に送ったためだ。尹大統領は拘置所を出た直後に発表したコメントで、裁判所、与党・国民の力、支持者に「感謝申し上げる」と述べた。
8日午後、ソウル拘置所から釈放された尹..
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▲8日、裁判所の拘束取り消し決定により釈放された後、京畿道義王市のソウル拘置所から出て、ソウル市竜山区の大統領公邸前に到着した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。支持者たちの方へ近づき、握手をしようとしている。写真=news 1
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が8日、内乱首謀容疑で逮捕・勾留されてから52日ぶりに釈放され、大統領公邸に戻った。7日にソウル中央地裁の勾留取り消し決定が下されたが、その28時間後に検察が抗告を諦め、尹大統領釈放指揮書をソウル拘置所に送ったためだ。尹大統領は拘置所を出た直後に発表したコメントで、裁判所、与党・国民の力、支持者に「感謝申し上げる」と述べた。
8日午後、ソウル拘置所から釈放された尹大統領は、同拘置所正門前に集まった支持者たち(警察推定で約600人)を見ると、車から降りて数回頭を下げてあいさつした。支持者たちが「尹錫悦!」と叫ぶと、尹大統領は右手の拳を上げて応えた。涙がこぼれそうになったのか目は赤く、口をギュッと結ぶ様子もメディアのカメラに捉えられた。尹大統領は150メートルほど歩いて支持者たちにあいさつし、車に乗ってソウル市竜山区の大統領公邸に向かった。
尹大統領は公邸前に到着した後も、車から降りて支持者たちの手を握ってあいさつした。公邸に入ると、シッポを振って喜ぶ愛犬たちを1匹1匹抱きしめたそうだ。尹大統領は同日、金建希(キム・ゴンヒ)夫人や鄭鎮碩(チョン・ジンソク)大統領秘書室長ら一部の大統領室参謀らとキムチチゲ(キムチ鍋)で夕食を共にした。
■支持者たちを見て涙ぐむ…「拘置所で多くのことを学びました」
今月8日午後5時48分ごろ、ソウル拘置所の正門前に姿を現した尹大統領はネクタイこそしていなかったものの、紺色のスーツ姿で現れた。勾留期間中は髪を染められなかったため白髪が目立ったが、表情は明るかった。拘置所の正門前で待っていた支持者たちが目に入ると、尹大統領は大統領警護処(省庁の一つ)の車(キャデラック・エスカレード)を止めさせた。
車から下りてきた尹大統領は支持者に手を振り、「ありがとうございます」とあいさつした。その後、背筋を伸ばして腰を90度に曲げて頭を下げたり、拘置所の正門から交差点まで3分間ほど歩いて支持者たちに握り拳を上げて見せたりした。尹大統領の後ろには鄭鎮碩秘書室長、金周賢(キム・ジュヒョン)民情首席秘書官、金声勲(キム・ソンフン)警護次長らがいた。鄭鎮碩秘書室長は尹大統領が支持者たちにあいさつする際、手をたたいた。尹大統領は同日、拘置所の前で8回も頭を下げて支持者たちにあいさつした。支持者の中には、警護処の関係者に対して「大統領を最後まで守ってほしい」と叫ぶ人もいた。
この日、ソウル拘置所前では与党・国民の力から金起炫(キム・ギヒョン)議員、尹相現(ユン・サンヒョン)議員、朴大出(パク・デチュル)議員、李喆圭(イ・チョルギュ)議員、鄭点植(チョン・ジョムシク)議員、劉相凡(ユ・サンボム)議員、姜明求(カン・ミョング)議員ら十数人の議員たちが尹大統領を出迎えた。尹大統領は議員らに「頑張ろう」「お疲れさま」と言ったという。尹大統領は別途に発表したコメントで「違法を是正してくださった裁判所の勇気と決断に感謝申し上げる」と述べた。また、「寒い中にもかかわらず、ご声援を送ってくださった多くの国民の皆さん」「未来世代の皆さん」「国民の力の指導部をはじめとする関係者」にも感謝の意を表した。
尹大統領は再び車に乗り、25分後の午後6時15分ごろ、ソウル市竜山区の大統領公邸前に到着した。尹大統領は公邸前でも車から降り、群衆の中に歩いていった。尹大統領は5分間、支持者たちの手を握ってあいさつし、再び車に乗って公邸に向かった。同日、大統領公邸一帯には約2000人(警察推算)が集まった。
公邸に戻って最初の食事はキムチチゲだった。金建希夫人や鄭鎮碩秘書室長らが同席した。この時、尹大統領は「国と国民のために、今後も大統領室が揺らぐことなく国政の中心をしっかりと担ってくれることを願う」と述べたということだ。また、鄭鎮碩秘書室長に「体調に異常はなく、たくさん寝たのでいっそう健康になった」「拘置所は大統領が行っても学ぶことが多い所だ」と言ったという。さらに、「聖書をたくさん読んだ。刑務官たちが難しい条件の下で大変苦労しているのを見た」「過去に拘置所に入った知人たちを一人一人思い出し、彼らはどのように過ごしたのか考えてみたりもした」とも話したとのことだ。尹相現議員は「尹大統領は『以前、勾留・起訴された梁承泰(ヤン・スンテ)元大法院院長(最高裁長官)、林鐘憲(イム・ジョンホン)元裁判所行政処次長について、思う所が多い』とおっしゃった」「『勾留・起訴についてあらためて考えた』とおっしゃった」と伝えた。梁承泰・元大法院院長と林鐘憲・元裁判所行政処次長は、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に尹大統領がソウル中央地検長を務めていた時、捜査を主導して勾留・起訴した人物たちだ。
尹大統領は夕食後、愛犬たちと部屋で休んだという。ある関係者は「大統領は『釈放の前日、よく眠れなくて疲れた』とおっしゃっていた」と語った。裁判所の勾留取り消し決定後、検察の釈放指揮が一日遅れ、拘置所で眠れなかったということだ。
キム・ヒョンウォン記者、梁昇植(ヤン・スンシク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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