▲車俊煥(チャ・ジュンファン)=写真左=と金彩然(キム・チェヨン)=同右=。写真=news 1
韓国フィギュアスケート界に新たな歴史の1ページが刻まれた。13日に行われた2025年ハルビン冬季アジア大会フィギュアスケート男女シングルで、韓国の選手がそれぞれ優勝したのだ。その主人公になったのは男子の車俊煥(チャ・ジュンファン、23)=高麗大=と女子の金彩然(キム・チェヨン、18)=修理高=だ。両選手とも、有力な優勝候補だった日本の選手を上回り、大逆転ドラマを生み出した。
【写真】韓国勢初のアベ..
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▲車俊煥(チャ・ジュンファン)=写真左=と金彩然(キム・チェヨン)=同右=。写真=news 1
韓国フィギュアスケート界に新たな歴史の1ページが刻まれた。13日に行われた2025年ハルビン冬季アジア大会フィギュアスケート男女シングルで、韓国の選手がそれぞれ優勝したのだ。その主人公になったのは男子の車俊煥(チャ・ジュンファン、23)=高麗大=と女子の金彩然(キム・チェヨン、18)=修理高=だ。両選手とも、有力な優勝候補だった日本の選手を上回り、大逆転ドラマを生み出した。
【写真】韓国勢初のアベックV 金メダルを手に笑顔の金彩然と車俊煥
先陣を切ったのは金彩然だ。世界第3位の金彩然は前日のショートプログラム(SP)で自己ベストの71.88点を出し、世界第1位の坂本花織(24)=日本=に次いで2位になった。坂本は2022年から2024年までの世界選手権で3連覇を成し遂げた現役最強選手だ。この日のフリーで坂本より先に滑走した金彩然は「クリーンな演技」を披露した。すべてのジャンプに乱れがなく、スピンとステップの課題も最高難度で成功した。金彩然はフリーでもこれまでの自己ベスト(139.45点)を上回る147.56点を出し、合計を219.44点とした。合計もやはり自己ベストだった。
続いて滑走した坂本はコンビネーションジャンプを試みた際に転倒し、スコアを大きく落とした。フリーは136.87点で、合計も金彩然に遅れをとって211.90点だった。金彩然は「坂本選手はとてもすばらしい選手なので、金メダルへはあきらめていたが、それでも一度は勝ってみたいという気持ちがあった」「点数が発表されても信じられなかった」と語った。金彩然の金メダルは、フィギュア女子シングルでは韓国で3人目の冬季アジア大会メダルであり、2大会連続となる。これまでに郭珉整(クァク・ミンジョン)=2011年アスタナ-アルマトイ大会銅メダル=と崔多彬(チェ・ダビン)=2017年札幌大会金メダル=が表彰台に上がった。
金彩然は小学5年生の時、学校の体験学習で初めてフィギュアスケートをした。比較的遅い年齢でのスタートだったが、すぐに才能を開花させた。そして、ジュニア時代から世界の舞台で頭角を現したが、「韓国ナンバー2」のレッテルが付いて回った。2022-23シーズンのジュニアグランプリ・ファイナル大会でキム・ヨナ以来17年ぶりにメダル(銅)を取ったが、2歳年下の辛智娥(シン・ジア、16)が銀メダルを手にし、スポットライトを浴びることができなかった。シニア大会に出場するようになってからは2023年の世界選手権で6位と健闘したが、この時は李海仁(イ・ヘイン、19)が銀メダルを獲得し、注目を集められなかった。だが、昨年の世界選手権銅メダルと四大陸選手権銀メダルで見事に花開き、今年は初めて韓国代表選抜戦で堂々の1位を獲得した。
男子シングルの車俊煥はフリーで187.60点(1位)を出し、SP の94.09点(2位)を加えた合計を281.69点として優勝した。韓国男子フィギュア初のアジア大会メダルを金で飾ったものだ。世界第3位でアジア最強の鍵山優真(21)=日本=はSPで車俊煥に10点近く差を付けて103.81点を出し、よほどの番狂わせがなければ金メダルが確実視されていた。ところが、鍵山はフリーで最初のジャンプからつまずき、その後も何度も転ぶなど、ミスを連発した。結局、フリーは168.95点(3位)にとどまり、合計272.76点で車俊煥に金メダルを奪われた。車俊煥は逆転のために無理に高難度の技に挑むのではなく、確実で安定した演技を試みたのが勝利のカギとなった。車俊煥は「結果論だが、それも僕の努力の結果」「試合内容に満足している。後悔はないので、どんな結果でも関係なかった」と語った。
車俊煥はもともと、テレビCMやドラマなどに出演していた子役だった。演技に役に立つかもしれないと思い、小学校2年生の時にフィギュアスケートを始めたのが今日の活躍につながった。キム・ヨナがけん引してきた韓国女子フィギュア界に比べ、「不毛の地」と呼ばれた韓国男子フィギュア界で、車俊煥はパイオニアとしての役割を果たしてきた。2019年グランプリ・ファイナルで韓国男子初メダル(銅)、2022年四大陸選手権で初優勝、2023年世界選手権で初メダル(銀)などの業績を残してきた。2022年の北京冬季オリンピックでは5位に入り、韓国男子選手の歴代最高順位を記録した。最近は右足首のケガで振るわなかったが、今回の金メダルはさらなる高みを目指す足掛かりとなるだろう。兵役も免除されることになり、今後の活躍に弾みがついた。
キム・ヨンジュン記者、ハルビン=ヤン・スンス記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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