▲19日未明、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する逮捕状が発行されたのを受け、ソウル西部地方裁判所に尹大統領支持者が侵入し、消火器を噴射して暴れた。写真=news 1
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する逮捕状発行のニュースが伝えられると、興奮した尹大統領支持者数百人が警察官の阻止を突破し、ソウル西部地方裁判所の正門や窓を破壊して乱入する事態が発生した。暴徒たちは同地裁の事務用機器や施設物を壊したり、警察の盾や警棒で警察官に暴行を加えたりもした。警察官に向かって消火器を噴射した者もいる。この過程で警察官7人が重傷を負った。デモ隊の一部は「判事×出てこい」「..
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▲19日未明、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する逮捕状が発行されたのを受け、ソウル西部地方裁判所に尹大統領支持者が侵入し、消火器を噴射して暴れた。写真=news 1
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する逮捕状発行のニュースが伝えられると、興奮した尹大統領支持者数百人が警察官の阻止を突破し、ソウル西部地方裁判所の正門や窓を破壊して乱入する事態が発生した。暴徒たちは同地裁の事務用機器や施設物を壊したり、警察の盾や警棒で警察官に暴行を加えたりもした。警察官に向かって消火器を噴射した者もいる。この過程で警察官7人が重傷を負った。デモ隊の一部は「判事×出てこい」「殺してやる」と叫びながら、逮捕状を発行した部長判事を捜し回った。警察は現場で約80人を建造物侵入などの容疑で逮捕した。検察もこの事態と関連して専門捜査チームを構成して厳正に対応することを決めた。
デモ隊が裁判所に乱入して暴徒化する事態は異例で、法治主義国家ではあり得ないことだ。文字通り法治主義に対する全面的な否定であり、重大な挑戦だ。いくら判事の決定が不服だとしても、憲法と法律が定めた手続きに従って抗議し、不服であることを示さなければならない。裁判所と判事が身の危険を感じる状況を作ることは、公正な裁判を受けるのを困難にし、結局は国民全体に大きな被害を及ぼす行為だ。
何よりも裁判所への乱入と判事に対する脅迫は、ただでさえ危機にひんしている大統領はもちろん、与党にとっても助けにならないだろう。逮捕状発行に不満を抱いて暴力的な意思表示をする勢力に同調する国民がいるだろうか。むしろ大統領を危機に陥れた野党の政治的立場を固めるばかりだ。尹大統領が弁護人団を通じ、「平和的な方法で意思表示をしていただくよう願う」との見解を表明したのは適切で、幸いなことだ。
ただし、警察も公権力執行において政治的な風向きを意識し、一貫性なく対処するような行動を見せては困る。昨年末の全国農民会総連盟によるトラクター上京デモなどは文字通り暴力を動員した違法デモだったが、警察は何もせずに通過させ、ソウル市竜山区の大統領公邸近くでデモをすることを容認した。今回のようにデモ主導者を最後まで追跡・摘発するという話もなかった。警察はデモの主体が誰であれ、違法行為に対しては断固として対応してこそ信頼を得られるし、このような事態の再発防止も可能になるだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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