▲14日午前、ソウル・汝矣島の国会で開かれた「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の非常戒厳宣布による内乱容疑真相究明国政調査特別委員会」で、国防長官職務代行の金善鎬(キム・ソンホ)国防次官をはじめとする出席者たちが証人宣誓をする様子。写真=ナム・ガンホ記者
14日午前、ソウル・汝矣島の国会で開かれた「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の非常戒厳宣布による内乱容疑真相究明国政調査特別委員会」で、野党は「非常戒厳宣布時、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)に偽装した兵士たちが作戦を展開しようとした」「北派工作部隊要員(韓国から北朝鮮へ極秘裏に派遣される工作員=HID)が部隊に戻っていない」との疑惑を提起したが、韓国軍は「全く事実ではない」と一蹴した。
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▲14日午前、ソウル・汝矣島の国会で開かれた「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の非常戒厳宣布による内乱容疑真相究明国政調査特別委員会」で、国防長官職務代行の金善鎬(キム・ソンホ)国防次官をはじめとする出席者たちが証人宣誓をする様子。写真=ナム・ガンホ記者
14日午前、ソウル・汝矣島の国会で開かれた「尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の非常戒厳宣布による内乱容疑真相究明国政調査特別委員会」で、野党は「非常戒厳宣布時、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)に偽装した兵士たちが作戦を展開しようとした」「北派工作部隊要員(韓国から北朝鮮へ極秘裏に派遣される工作員=HID)が部隊に戻っていない」との疑惑を提起したが、韓国軍は「全く事実ではない」と一蹴した。
韓国最大野党・共に民主党の金勝源(キム・スンウォン)議員は同日、左派系ジャーナリストでユーチューバーの金於俊(キム・オジュン)氏が提供を受けたという「主要政治家を射殺し、北朝鮮の仕業だと発表する」との情報に言及し、韓国軍情報司令部が昨年7月に北朝鮮軍の軍服約200着を注文したことを根拠に疑惑を提起した。すると、国防長官職務代行を務めている金善鎬(キム・ソンホ)国防次官は「発言の機会が欲しい」と求めた上で「議員の立場からすれば『合理的に見て疑いがある』というのも仕方ないだろうが、われわれの立場からすれば本当にとんでもない主張だ」と述べた。そして、「情報司令部による(朝鮮人民軍の)軍服購入は正常な事業手続きに基づいて行われた」「(昨年)7月に公示されて事業者が選定され、12月に納品された」「関連要員はこのような訓練服(朝鮮人民軍の軍服)を着て訓練をしなければならないため、事業が進められた」「(どのように使うのか)詳しくは言えないが、(情報司令部)要員が使う服だ」と説明した。
韓国軍は同日、共に民主党など野党が主張していたHID要員が部隊に戻っていないという疑惑もあらためて否定した。共に民主党は「非常戒厳宣布時に投入された情報司令部要員が部隊に戻らず、武器を所持したまま活動中だ」という疑惑を提起していた。これに対して、金善鎬次官は「(そのような事実は)全くない」と答えた。情報司令部A旅団の参謀長も「全く違う。要員たちは戒厳解除直後の(昨年12月)4日午前に全員、部隊に戻った」と述べた。
金善鎬次官は野党が提起した「2回目の戒厳を準備している」という疑惑に対しても「長官権限代行を務めている中で事実を確認した。2回目の戒厳に関する状況は全くなかったということを確認した」と言った。
共に民主党の秋美愛(チュ・ミエ)議員はこの日の質疑で「2023年8月の夏季休暇時、(尹大統領の配偶者)金建希(キム・ゴンヒ)夫人が韓国海軍の艦艇を呼び、知人たちと海上飲酒パーティーを開いたという疑惑がある」「(尹大統領夫妻は)当時、(慶尚南道巨済市の)猪島に滞在していたが、カラオケ機器まで持ち込ませて海軍の艦艇で飲酒パーティーを開き、知人たちに見せるために巨加大橋で花火までしたそうだ」と言った。これに対して金善鎬次官は「大統領の日程に関して私たちは関与できない」「大統領警護処が答えるべきことだ」と答えた。
質疑の過程で軍の機密事項が流出してしまうのではないかという懸念も浮上した。秋美愛議員が「2023年3月から24年11月まで金建希夫人と同行した民間人が軍事保護区域である猪島にどのように出入りしたのか、詳細な内容を提出せよ」「24年6月から12月まで韓国軍防諜(ぼうちょう)司令部秘書室で作成した文書目録も一つ残さず提出せよ」と迫ったためだ。
さらに、共に民主党の金炳周(キム・ビョンジュ)議員は、カン・ホピル地上作戦司令官に地区戒厳司令部とその指揮下にある地域戒厳司令部の設置について問いただした。与党・国民の力の林鍾得(イム・ジョンドク)議員が「保安(のため)ではないか」と答えると、金炳周議員は「何が保安だ。干渉するな」と言った。林鍾得議員は議事進行発言で「国防部(省に相当)が特別委員会の委員に報告した資料を見ると、保安に違反する事項をそのまま数字まで明記している」「国益という観点上、(保安は)絶対に守られなければならない」と述べた。
共に民主党などの野党は同日の会議で、1回目の聴聞会(今月22日予定)の証人76人と参考人4人を、国民の力が反対したにもかかわらず、単独で採択した。証人名簿には、尹大統領、大統領権限代行の崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政長官、韓悳洙(ハン・ドクス)首相ら国務委員(閣僚)たちが名を連ねている。国民の力が証人として申請した共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表、金民錫(キム・ミンソク)最高委員らは名簿から外された。
共に民主党は非常戒厳宣布とは直接関係ない人々も証人として多数採択した。国民の力の党公認介入疑惑が持たれている政治ブローカーのミョン・テギュン氏や、大統領公邸増築疑惑に関与したとされる業者関係者などだ。共に民主党はまた、金建希夫人が戒厳宣布当日に整形外科に行っていたという疑惑と関連し、その整形外科の院長も証人として呼んだ。
キム・サンユン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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