▲イラスト=UTOIMAGE
死んだ子をどうしても手放せなくて17日間も死体を運びながら泳ぎ続けていたシャチにこのほど、赤ちゃんが生まれた。CNNなど複数の海外メディアが25日(現地時間)に報道した。
報道によると、米非営利団体の鯨類研究センター(CWR)側は20日、メスのシャチ「タレクア」(J35)が米ワシントン州ピュージェット湾一帯で赤ちゃんシャチと一緒にいる姿を捉えたとのことだ。その後、CWR所属の専門家たちは集中観察..
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▲イラスト=UTOIMAGE
死んだ子をどうしても手放せなくて17日間も死体を運びながら泳ぎ続けていたシャチにこのほど、赤ちゃんが生まれた。CNNなど複数の海外メディアが25日(現地時間)に報道した。
報道によると、米非営利団体の鯨類研究センター(CWR)側は20日、メスのシャチ「タレクア」(J35)が米ワシントン州ピュージェット湾一帯で赤ちゃんシャチと一緒にいる姿を捉えたとのことだ。その後、CWR所属の専門家たちは集中観察を開始し、このメスの赤ちゃんシャチがタレクアの子であることを確認した。
タレクアは2018年7月、生まれて数時間後に死んだ子を17日間も運びながら、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のバンクーバー島一帯を泳ぎ続けていたシャチだ。タレクアは当時、死んだ子を手放すことができず、死体が沈まないようにずっと水の上に浮かべながら泳いだ。そうした状態でなんと1600キロメートルも移動し、その過程で健康状態が悪化している様子も見せていた。
シャチの強い母性愛を示すタレクアの姿は大きな注目を集めた。専門家たちは「タレクアは悲しみを自ら慰め、死んだ子をしのぶためにこのような行動をした」と分析した。その後、タレクアは2020年にも子を産み、育てた。そうして育った子も成体になって、子を産んだ。
タレクアのような「南部常在性シャチ」はカナダ太平洋沿岸に生息する絶滅危惧種で、今年の基準個体数は73頭だ。CWRは「新しく生まれた子の初期は常に危険で、1年目の死亡率は非常に高い。タレクアの子も生気がないように見えるなど、懸念される点が観察された」と話す。それでも、「タレクアは経験豊かな母親なので、子の世話をよくすると期待している」と言った。
ムン・ジヨン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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