▲イラスト=UTOIMAGE
息子の結婚を前に脳死状態に陥った60代の男性が、臓器提供によって6人に命を与えて天国へと旅立った。
韓国臓器組織寄贈院は、先月30日にソ・ヨンテクさん(67)が翰林大学東灘聖心病院で心臓、肝臓、左右の腎臓、左右の眼球を6人に提供してこの世を去ったと19日明らかにした。
ソさんは先月23日、路上で倒れているところを通行人に発見され、救急搬送された。しかし意識を取り戻すことなく脳死状態となった。
家..
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▲イラスト=UTOIMAGE
息子の結婚を前に脳死状態に陥った60代の男性が、臓器提供によって6人に命を与えて天国へと旅立った。
韓国臓器組織寄贈院は、先月30日にソ・ヨンテクさん(67)が翰林大学東灘聖心病院で心臓、肝臓、左右の腎臓、左右の眼球を6人に提供してこの世を去ったと19日明らかにした。
ソさんは先月23日、路上で倒れているところを通行人に発見され、救急搬送された。しかし意識を取り戻すことなく脳死状態となった。
家族は、ソさんが普段から助けが必要な人たちに真っ先に手を差し伸べる人だったことを思い出し、誰かを助けることができればと考えて臓器提供に同意した。
ソさんは明るく活発な性格で、周囲の人たちの面倒を見るのが好きだった。メーカーの工場で働き、時間ができれば友人たちとビリヤードを楽しんだ。ソさんの一人息子は来年2月に結婚を控えており、結婚式を迎える前に父親を見送ることになった。ソさんは息子の婚約者の女性にも温かく接する家庭的な人だったという。
ソさんの息子は「父は常に、分かち合いと助け合いの精神で生きていたが、天国への道の途中でも他人の命を生かして旅立つということが誇らしいし、今も会いたい。たくさん苦労したので安らかに眠ってほしい」とコメントした。さらに「父の臓器を移植される方が父の分まで元気に生きてほしい。大切な命をまた別の誰かのために使うという美しさを見せていただければと思う」と述べた。
チョン・アイム記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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