▲イラスト=UTOIMAGE
ロシア-ウクライナ戦争が3年近く続く中、今年ウクライナ軍から脱走した兵士の数が6万人に達するという。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が1日(現地時間)に報じた。ウクライナ議会は先月21日に法令を改正し、脱走後に部隊に復帰した「初犯」は裁判にかけないことを決めた。
FTは「ウクライナ検察は今年1-10月に脱走した疑いのある自国兵士ら約6万人を裁判にかけた」と報じた。6万人は、戦争が始まった1年目..
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ロシア-ウクライナ戦争が3年近く続く中、今年ウクライナ軍から脱走した兵士の数が6万人に達するという。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が1日(現地時間)に報じた。ウクライナ議会は先月21日に法令を改正し、脱走後に部隊に復帰した「初犯」は裁判にかけないことを決めた。
FTは「ウクライナ検察は今年1-10月に脱走した疑いのある自国兵士ら約6万人を裁判にかけた」と報じた。6万人は、戦争が始まった1年目の2022年から翌23年までの2年間の脱走兵数のほぼ2倍だという。ウクライナの法律では、脱走で有罪の判決を受ければ最長で懲役12年となるが、それでも脱走兵は急増しているのだ。
FTによると、今年10月末にはウクライナ東部ブフレダールを拠点とする第123旅団所属の兵士数百人が陣地を捨てミコライウの自宅に逃げた。脱走した兵士らの一部は「もっと多くの武器と訓練が必要だ」と訴えて抗議行動を公開で行った。第123旅団所属のある将校はFTの取材に「われわれは(ブフレダールに)自動小銃だけを持って到着した。彼ら(ウクライナ軍上層部)は戦車150両があるはずと言っていたが、実際は20両しかなかった。体を隠す場所も全くなかった」と訴えた。地元政府によると、第123旅団の脱走兵のうち一部は前戦に戻ったが、残りは今も身を隠しているという。また少数は身柄を拘束され裁判を受けることになっている。
脱走兵の急増は、守勢に立たされたウクライナ軍をさらに困難な状況に追い込んでいる。今年夏以降、ロシア軍は北朝鮮軍も加えて人海戦術による攻勢を強めているが、それに対してウクライナ軍は特に東部戦線で押されている。複数の軍事アナリストは「数的劣勢に追い込まれたウクライナ軍は新兵の補充ができないため、疲れた兵士らを必要なときに後方に戻せず、結果的に熟練した兵士らに疲労がたまり、命を失う悪循環が続いている」と指摘する。
ウクライナ軍の戦力は約100万人とされているが、実際に戦場にいるのは35万人ほどだ。ウクライナ軍関係者によると、脱走兵のほとんどは歩兵や突撃隊員を含む戦闘兵だという。
ウクライナ軍当局は来年2月までの約3カ月間に16万人を追加で招集し、兵力を補充する計画だ。米大統領選挙に当選したトランプ氏は来年1月20日に就任するが、それから24時間以内に戦争を終結させるとすでに表明している。
チェ・フンミン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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