▲写真=UTOIMAGE
脳死状態に陥った韓国の11歳の少女が、臓器提供によって5人の命を救って天国へと旅立った。
韓国臓器組織寄贈院は、脳死状態に陥った小学生の少女シン・ハユルさんが7月31日に健陽大病院(大田広域市)で5人の患者に心臓、肺、肝臓、腎臓(左・右)を提供してこの世を去ったと25日明らかにした。
ハユルさんは7月25日、具合が悪いと言って突然倒れ、病院に搬送されたものの意識が戻らずに脳死状態に陥った。
ハユ..
続き読む
▲写真=UTOIMAGE
脳死状態に陥った韓国の11歳の少女が、臓器提供によって5人の命を救って天国へと旅立った。
韓国臓器組織寄贈院は、脳死状態に陥った小学生の少女シン・ハユルさんが7月31日に健陽大病院(大田広域市)で5人の患者に心臓、肺、肝臓、腎臓(左・右)を提供してこの世を去ったと25日明らかにした。
ハユルさんは7月25日、具合が悪いと言って突然倒れ、病院に搬送されたものの意識が戻らずに脳死状態に陥った。
ハユルさんの母親は、娘を突然見送ることになるという状況が信じられなかった。しかし、娘の体の一部でも生かしたいという思いから、臓器提供に同意した。心の優しいハユルさんの臓器を移植した患者が、ハユルさんの分まで善良な心を持って元気に生きてくれれば、という気持ちからだった。
ハユルさんは忠清北道忠州市で一人娘として生まれた。活発で気遣いのできる子で、小さなものでも周囲の人たちと分かち合うのが好きだった。母親がペンションをオープンする際には、幼い時からためていた小遣いを渡すなど優しい心の持ち主だった。ハユルさんは本を読んだり自分で作ったりするのが好きで、大きくなったら弁護士になるのが夢だったという。
ハユルさんの母親は「食べる時もまず私の口に先に入れてくれるような優しい子だった。(提供した臓器が)誰に移植されたのかは分からないけれど、善良な心で元気に過ごしてほしい」と話した。ハユルさんには「天国でもママのことをいっぱい思ってほしい。ママの娘に生まれてくれて本当にありがとう」と最後に呼び掛けた。
韓国臓器組織寄贈院のイ・サムヨル院長は「11歳の幼い子を見送るという悲しみの中でも誰かの命を救おうという温かさを見せてくださった提供者の遺族と提供者に感謝したい」とした上で「大切な命の分かち合いによって愛のぬくもりが広がることを願っている」と述べた。
チョン・アイム記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com