▲イラスト=UTOIMAGE
2024年パリ五輪で「XY染色体」を持つボクシング女子の選手に対する性別問題が尾を引いている。 こうした中、国際ボクシング協会(IBA)が性別確認のため、選手が恥ずかしい思いをする検査まで行っていたことを、あるフランス人女子ボクサーが暴露した。
フランスの女子ボクサー、エミリー・ソンビコは6日(現地時間)、フランスのメディア「RMCスポーツ」に「イマネ・ケリフ=アルジェリア=が女性であり、女性と..
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2024年パリ五輪で「XY染色体」を持つボクシング女子の選手に対する性別問題が尾を引いている。 こうした中、国際ボクシング協会(IBA)が性別確認のため、選手が恥ずかしい思いをする検査まで行っていたことを、あるフランス人女子ボクサーが暴露した。
フランスの女子ボクサー、エミリー・ソンビコは6日(現地時間)、フランスのメディア「RMCスポーツ」に「イマネ・ケリフ=アルジェリア=が女性であり、女性として生まれたという事実だけは疑う余地がない」と語った。ソンビコは今年4月、ケリフと対戦して敗れた。今回のパリ五輪には出場していない。
ソンビコはボクシング界において女性であるかどうかの検査はよくあることだと言った。「私が女性であることは疑いの余地がないが、既に2回もそうした検査を受けた。それを女性かどうかの検査だと呼べるならばだ」と言った。
そして、「計量中に審判たちは男性のように見える選手を見つけて疑念を抱いたようだ。そうした場合、公正性のためにすべての選手に女性かどうかの検査を適用する」と話した。このような方針は正当にみえるかもしれないが、問題はその方法だった。
ソンビコは「私が受けた検査は血液検査ではなかった。はっきり言うと、体重測定の場所で医師がトランクスの中を確認するものだった。そんなことが起こるとは思わなかったので、衝撃を受けた」と語った。
IBAは昨年の世界選手権でケリフと林郁婷(リン・ユーチン)=台湾=が「XY染色体」を持っているとして失格処分にした。ただし、両選手が実際にどのような染色体を持っているかは明確に述べられておらず、どのような身体的数値が「女性よりは男性に近い」かも伝えられていない。国際オリンピック委員会(IOC)は「IBAの性別検査は恣意(しい)的かつ違法で、出どころを信頼できなかった。あまりにも粗末な内容なので受け入れられなかった」として、両選手の五輪出場を認めた。
ソンビコは仏日刊紙ル・フィガロとのインタビューで、ケリフについて「女性として生まれたが、男性ホルモンであるテストステロンが少し多かったり、染色体に何かがあったりする可能性があるというのは事実だ」と言った。ケリフに5-0で敗れたソンビコは「彼女はほとんどの女性を上回る力を持っている。女子ボクサーとして有利なのは事実だが、だからと言って男性と戦わせることはできない」と話した。
その上で、「ホルモンの問題についてIOCとIBAは協力しなければならない。すべてが合法だという公式文書が出るまで意見は分かれざるを得ないが、現時点では誰もこの問題を明確にしたいと思っていない。私たちは今、混沌(こんとん)とした時期を過ごしているのに、IOCはすべてを秘密にしている。このような状況が続いてはならない」と訴えた。
イ・ガヨン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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