▲写真=UTOIMAGE
2026年、ソウル市鍾路区にある光化門広場に25階建ての高さ(100メートル)に相当する太極旗掲揚台が設置される。その頂上には大型太極旗が掲げられる。
国内で最も高く掲げられる太極旗となる。光化門広場の近くにある政府のソウル庁舎(19階)よりも高い。これに対し、ソーシャルメディアでは、「愛国心を高めるきっかけとなるだろう」という意見と「光化門広場に似合わない」という意見が交錯している。
呉世勲(..
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▲写真=UTOIMAGE
2026年、ソウル市鍾路区にある光化門広場に25階建ての高さ(100メートル)に相当する太極旗掲揚台が設置される。その頂上には大型太極旗が掲げられる。
国内で最も高く掲げられる太極旗となる。光化門広場の近くにある政府のソウル庁舎(19階)よりも高い。これに対し、ソーシャルメディアでは、「愛国心を高めるきっかけとなるだろう」という意見と「光化門広場に似合わない」という意見が交錯している。
呉世勲(オ・セフン)ソウル市長は6月25日午前、6・25戦争参戦勇士懇談会を開き、こうした内容を盛り込んだ「光化門広場国家象徴空間造成計画」を発表した。国家象徴空間造成計画を6・25戦争74周年となる同日、参戦勇士らと開いた懇談会の席で公開したのだ。ソウル市と大統領所属の国家建築政策委員会、国土交通部(日本の省庁に当たる、以下同じ)は昨年9月から同計画について話し合いを重ねてきた。
同じ席で呉市長は「朝鮮戦争参戦勇士の崇高な犠牲と献身のおかげで、今日の大韓民国が自由で平和な日々を送ることができる」とし「崇高な意志を忘れずたたえるため、光化門広場に国家象徴造形物(太極旗掲揚台)と『消えない炎』を建設し、大韓民国の国民全員が誇りに思えるようにする」と話した。
同日、呉市長が発表した計画によると、光化門広場に造成する太極旗掲揚台の形をした造形物は、直径が最大で3メートル、高さが100メートルの大きさだ。現在、全国で最も高い掲揚台は、京畿道坡州市大成洞の「自由の村」にある99.8メートルの高さの掲揚台だが、これよりも若干高い。ここに横21メートル、縦14メートルの大きさの太極旗を掲揚する計画だ。
掲揚台の下部には、掲揚台を囲む高さ15メートルの「メディア・ファサード(建築物の正面)」を設置する。ソウル市の関係者は「広場を歩く市民がレーザーショーなど、さまざまなメディア作品を鑑賞することができるようになる」と説明した。設置場所は外交部前の世宗路公園と光化門広場の境界地点で、世宗大王の銅像の裏側だ。
呉市長は「昨年3月、アイルランドの首都ダブリンの名物『スパイア』を見てインスピレーションを得た」という。アイルランドは2002年、1人当たりの国民所得が英国を越すと、高さ120メートルの尖塔(スパイア)を建てた。天に向かうアイルランド人の自尊心を象徴しているという。
掲揚台の前には「消えない炎」を設置する。ガスを使って24時間炎をともす。オーストラリアのメルボルン戦争記念館、ロシアの首都モスクワのクレムリン宮殿、米ニューヨークのリバティーパークなどにも、こうした炎が設置されている。ソウル市の関係者は「消えない炎は愛国と不滅を象徴する」とし「先祖の愛国精神を心に刻み、大韓民国の永続を祈るという意味」と説明した。
太極旗掲揚台の周辺には、全国8道で育てた松の木を植える。
●現在、世宗路公園の敷地には地下6階、地上1階の建物を同時に建設し、フードコートや地下駐車場などを造成する。ソウル市の関係者は「光化門広場に立ち寄る市民と観光客が利用できる利便性に富んだ施設を同時に設置する」という。
ソウル市は年内に設計公募を終え、来年5月に着工し、2026年には完工する計画だ。掲揚台と消えない炎の設置には、約110億ウォン(約12億8000万円)かかることが予想されている。
ソウル都心の光化門広場に大型太極旗を掲げる理由について、ソウル市の関係者は「太極旗は韓国国民に最も身近な存在で、1945年の光復節(日本の植民地支配からの解放)、50年のソウル奪還、87年の6月民主抗争、2002年のワールドカップ(W杯)など数多くの歴史的瞬間に国民を統合する中心的役割を担ってきた」と話す。世論調査機関の韓国リサーチが22年8月、全国の成人男女1000人を対象にアンケート調査を行った結果によると、回答者の85%が「太極旗に対して肯定的な感情を持っている」と答えた。
一方、同日オンライン・コミュニティーには「国旗を掲げれば国家に対する誇りが生じるのか」「大き過ぎて、むしろ拒否感がある」「光化門広場が政治的な場所になるようで心配」といった意見も聞こえる。
光化門広場に太極旗を掲げようという提案は何も今に始まったものではない。これに先立ち、2015年当時、国家報勲処(政府内部署)は光復70周年を迎え、光化門広場に大型太極旗掲揚台を設置しようとしたものの、ソウル市が反対して失敗に終わった。先月、ソウル市議会が光化門広場に大型太極旗を掲揚する条例を可決させたことで、一部の市民団体は「前時代的な発想」と批判した。
パク・チンソン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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