▲イラスト=パク・サンフン
昨年の韓国の1人当たり国民総所得(GNI)が3万6000ドル(約562万4000円)を突破し、史上初めて日本を上回るとともに、人口5000万人以上の国で6位になった。
GNIとは全国民が一定期間に稼いだ賃金、利子、配当など全ての所得を合計したもので、実質購買力を表す指標だ。一方、国内総生産(GDP)は国の経済規模を示す指標となっている。
韓国銀行(中央銀行)が5日に発表したところによると、今年第..
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▲イラスト=パク・サンフン
昨年の韓国の1人当たり国民総所得(GNI)が3万6000ドル(約562万4000円)を突破し、史上初めて日本を上回るとともに、人口5000万人以上の国で6位になった。
GNIとは全国民が一定期間に稼いだ賃金、利子、配当など全ての所得を合計したもので、実質購買力を表す指標だ。一方、国内総生産(GDP)は国の経済規模を示す指標となっている。
韓国銀行(中央銀行)が5日に発表したところによると、今年第1四半期(1-3月期)の実質GNIは前期比2.4%増の567兆5000億ウォン(約29兆2800億円)だった。昨年の第4四半期(10-12月期)は0.6%の増加だった。1四半期の上昇幅としては2016年以降で最大だ。
今回のGNIの増加は、実質交易損失が17兆ウォンから11兆3000億ウォンへと縮小した影響が大きかった。半導体の需要増加によって商品価格が上昇したことに加え、国際的に原油価格が下落したことによって交易損失が縮小した結果とみられる。韓国の貿易は輸出面では半導体の価格、輸入面では原油価格の影響を大きく受ける。
昨年末基準で韓国の1人当たりGNIは3万6194ドルで、前年比で2.7%増加した。
韓国銀行によると、今回の結果は輸出増加の影響もあるものの、統計(国民経済計算)の基準年度を2015年から2020年を変更した際の基準改定で、小規模事業者の売り上げなどその間の実績に含まれていなかった部分が反映されたため、名目GNIの規模が拡大された影響もあった。韓国銀行の関係者は「基準年の改定の結果として、韓国の1人当たりGNIはイタリアよりは少ないものの日本を上回る水準になった」として「日本を上回ったのは今回が初めて」と説明した。
これで韓国は、人口5000万人を超える国の中では米国、ドイツ、英国、フランス、イタリアに次いで1人当たりGNIが6位となった。日本は円安が響き、7位に順位を下げた。
韓国銀行は、今の傾向が続いた場合、数年以内に国民1人当たりの国民所得が4万ドルを突破するとの見通しを示した。韓銀関係者は「1人当たりGNIを算出する際は、実質所得の増加率や為替レート、海外からの所得の純受取(所得-支払)などを考慮する必要があるため、いつ達成できるか明言するのは難しい」としながらも「数年以内に4万ドルを達成することが可能だとみている」と述べた。
ただし変数はある。まず、日本のように通貨価値が下がれば米ドル換算の1人当たりGNIも減少する。民間消費の不振や建設投資の不振、設備投資の不振などもリスクになる。
チャン・サンジン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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