大統領の肖像画は「御真影」ではない【朝鮮日報コラム】

2024/06/09 11:25

肖像画も想像と解釈の領域 品位を守りつつも批判的であり得る 政治的評価・論争まで盛り込み、指導者の省察の契機になれば

 半分完成した自分の肖像画を初めて見たとき、画家によると、英国王チャールズ3世は「強烈な色にちょっと驚いていた」という。満足そうなほほ笑みも見せたが、即位後初めて描かれた公式肖像画が全面、燃え上がるような赤い色に満ちていたのだから驚くのも無理はない。

 実際、5月中旬に公開されたこの絵は強烈だった。国王の制服も背景も赤で、深紅の海に顔だけが浮かんでいるように見える。肩のチョウは、王子から国王へと生ま..

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