景福宮の塀に落書きをするよう、少年(当時17)と少女(当時16)をそそのかした容疑で身柄を拘束された30歳の容疑者の男が28日、ソウル警察庁で取り調べを受けていた最中に逃走するという事件が発生した。警察は2時間後に男を捕まえた。身柄を拘束されている容疑者が警察の中心部から逃走し、ソウルの中心街をうろつくというとんでもない事件が発生したのだ。
この男は同日、ソウル市鍾路区のサイバー捜査課庁舎で取り..
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景福宮の塀に落書きをするよう、少年(当時17)と少女(当時16)をそそのかした容疑で身柄を拘束された30歳の容疑者の男が28日、ソウル警察庁で取り調べを受けていた最中に逃走するという事件が発生した。警察は2時間後に男を捕まえた。身柄を拘束されている容疑者が警察の中心部から逃走し、ソウルの中心街をうろつくというとんでもない事件が発生したのだ。
この男は同日、ソウル市鍾路区のサイバー捜査課庁舎で取り調べを受けていた。男が午後1時50分ごろ、「タバコが吸いたい」と言い出したため、警察の捜査官2人が男を連れて庁舎1階の外に出た。この時、捜査官たちは男に手錠をかけずにタバコを吸うように言った。男はこのすきを狙い、喫煙直後にエアコンの室外機を踏み台にして庁舎の塀をあっという間に飛び越えていった。
目撃者たちの話を聞くと、白いTシャツ姿の男は両腕を激しく振って全速力で鍾路保健所方向へ走っていったという。その後ろを警察の捜査官2人が「捕まえて! 捕まえて!」と叫びながら追いかけていたとのことだ。逃走現場の塀は高さが2メートルもなく、鉄条網もなかった。体格のいい成人男性ならいくらでも飛び越えられる状況だが、容疑者に手錠すらかけていなかった。警察は事実上、逃走を放置したことになる。
ソウル警察庁は、男の逃走から約1時間後の午後2時45分ごろになってやっと、庁内に総動員令を下した。サイバー捜査課が自分たちだけで男を捕まえるとして報告をためらっていたためだ。このため、ずさんなセキュリティーに加え、逃走後の対処の遅れや初動対応の不十分さまであったと指摘されている。近くの教会の2階クローゼットに隠れていた男は午後3時40分ごろ、警察に身柄を確保された。警察は防犯カメラ映像を分析してかろうじて男の逃走経路を追跡できたというありさまだった。
この男は昨年12月、少年(当時17)と少女(当時16)に「落書きをすれば300万ウォン(現在のレートで約35万円)やる」と言って、国家指定文化財である景福宮の塀を器物損壊させた容疑により、事件発生から159日後の今月22日に摘発された。裁判所は25日、男に身柄拘束令状を発行した。違法映像共有サイトを運営していたこの男は「イ・チーム長」という通称で呼ばれていた。
チュ・ヒョンシク記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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