▲13日午後、ソウル市陽川区木洞の放送通信審議委員会大会議室で、放送通信審議委員会全体会議が開かれている様子。/聯合ニュース
韓国放送通信審議委員会(放審委)は13日に全体会議を開き、脱北作家チャン・ジンソンさんの脱北女性暴行疑惑を報じた公共放送局MBCの『ストレート』と同『ニュースデスク』に対し、法定制裁の「関係者懲戒」を確定させた。
MBCの『ストレート』は2021年1月・2月の2度にわたり、「有名脱北作家チャン・ジンソン、彼にやられた。脱北女性の暴露」などのタイトルで、チャンさんが脱北女性に対して性暴力を働いたと..
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▲13日午後、ソウル市陽川区木洞の放送通信審議委員会大会議室で、放送通信審議委員会全体会議が開かれている様子。/聯合ニュース
韓国放送通信審議委員会(放審委)は13日に全体会議を開き、脱北作家チャン・ジンソンさんの脱北女性暴行疑惑を報じた公共放送局MBCの『ストレート』と同『ニュースデスク』に対し、法定制裁の「関係者懲戒」を確定させた。
MBCの『ストレート』は2021年1月・2月の2度にわたり、「有名脱北作家チャン・ジンソン、彼にやられた。脱北女性の暴露」などのタイトルで、チャンさんが脱北女性に対して性暴力を働いたとする疑惑を提起した。当時、『ニュースデスク』も関連内容を報じた。
放送直後、チャンさんはMBCを相手取って訴訟を起こし、大法院(最高裁に相当)は「MBCと担当記者は連帯してチャンさんに5000万ウォン(現在のレートで約570万円、以下同じ)を賠償せよ」と判決した。放審委は、裁判所の判決などを根拠に「一方の主張を検証もなく放送して特定当事者の名誉を毀損(きそん)し、裁判所の確定判決など誤報の事実を認知した後も訂正報道を行わなかった」として、当該番組に対し「関係者懲戒」を決定した。04年に脱北したチャンさんは北朝鮮の統一戦線部出身で、14年に出版した脱北手記『Dear Leader(親愛なる指導者)』が英米圏でベストセラーになった。
この日の放審委の決定直後、チャンさんはソウル市木洞の放審委前で記者会見を開き、大法院の確定判決および放審委決定の速やかな履行をMBCに求めた。公正言論国民連帯は「MBCは依然として被害者であるチャンさんに謝罪していない」とし「真剣味ある謝罪としかるべき被害者賠償で、最小限の道理を尽くせ」と求めた。
また放審委は同日、ドイツ・モータース株価操作事件で金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人と母親の崔銀順(チェ・ウンスン)さんがおよそ23億ウォン(約2億6000万円)の収益を得たという疑惑を報じたMBCラジオ『キム・ジョンべの視線集中』に対しても法定制裁の「注意」を議決した。放審委は「ドイツ・モータース株価操作事件の一審判決に関して相反する解釈と意見があるにもかかわらず、裁判所が認めていない内容を含んだ検察の事件総合意見書に依拠して疑惑を提起し続けた記者の一方的主張のみを放送するなど、事実確認がなされていない事案について、視聴者が誤認しかねない内容を放送した」と指摘した。
申東昕(シン・ドンフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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