「スーパー円安」が進む中、ウォン相場も下落傾向を示している。年初来のウォン相場は、人民元、英ポンド、ユーロなどに比べ、対ドルでの下落幅が大きい。
4月29日時点のウォン相場は1ドル=1377ウォンで、ウォンは年初来6.8%下落した。同じ期間で比較すると、円(-12.38%)よりは下落幅が小さいが、ユーロ(-3.37%)、カナダドル(-3.26%)、人民元(-2.06%)、英ポンド(-1.93%)..
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「スーパー円安」が進む中、ウォン相場も下落傾向を示している。年初来のウォン相場は、人民元、英ポンド、ユーロなどに比べ、対ドルでの下落幅が大きい。
4月29日時点のウォン相場は1ドル=1377ウォンで、ウォンは年初来6.8%下落した。同じ期間で比較すると、円(-12.38%)よりは下落幅が小さいが、ユーロ(-3.37%)、カナダドル(-3.26%)、人民元(-2.06%)、英ポンド(-1.93%)など主要通貨に比べると、ウォンの下落が目立つ。ウォンは米連邦準備理事会(FRB)がドル指数を算出する際の対象26通貨で下落幅が7番目に大きい。
円とウォンが特に下落した背景として、米中対立が挙げられる。韓国の対中輸出が大きな打撃を受け、為替市場と金融市場でウォンの需要が大幅に低下したためだ。韓国銀行によると、対中輸出が韓国の輸出全体に占める割合は、2010年に約25%だったが、最近は20%を下回った。今年第1四半期の対米輸出額は310億ドルで、対中輸出額(309億ドル)を上回った。対米輸出が対中輸出を上回ったのは、2003年第2四半期以来20年ぶりだ。
対中輸出の減少などによるウォン安は、韓国経済の順位にも影を落としている。韓国銀行、経済協力開発機構(OECD)、国際通貨基金(IMF)などによると、昨年の韓国の名目国内総生産(GDP)は1兆7128億ドルで世界14位で、2022年の13位から1ランク後退した。韓国の順位が14位となるのは、2012年以来11年ぶりだ。昨年メキシコは名目GDPが1兆7889億ドルで韓国を上回り、世界13位に浮上した。韓国企画財政部関係者は「米国のニアショアリング(生産基地を消費市場近くに移動すること)のおかげでメキシコに投資が集中し、メキシコペソは昨年、対ドルで10%も上昇したが、ウォンは対ドルで下落し、GDPをドル建てに換算すると、韓国のGDPがさらに減少した」と話した。
キム・ヒレ記者、カン・ウリャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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