▲映画『タイタニック』のスチルカット
1912年に沈没した豪華客船タイタニック号の犠牲者が所持していた金時計がオークションにかけられ、117万ポンド(約2億3000万円)で落札された。当時の乗船客の中で最も裕福だったとされる米国財界の大物ジョン・ジェイコブ・アスター4世の遺品だ。AFP通信など複数の外国メディアが27日(現地時間)に報道した。
報道によると、アスター4世の金時計が同日、英国のオークション会社「ヘンリー・オールドリッジ..
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▲映画『タイタニック』のスチルカット
1912年に沈没した豪華客船タイタニック号の犠牲者が所持していた金時計がオークションにかけられ、117万ポンド(約2億3000万円)で落札された。当時の乗船客の中で最も裕福だったとされる米国財界の大物ジョン・ジェイコブ・アスター4世の遺品だ。AFP通信など複数の外国メディアが27日(現地時間)に報道した。
報道によると、アスター4世の金時計が同日、英国のオークション会社「ヘンリー・オールドリッジ・アンド・サン」(Henry Aldridge & Son)のオークションにかけられ、117万ポンドで落札されたとのことだ。これは予想落札価格だった10万-15万ポンドをはるかに上回る金額だ。落札者は匿名の米国人だという。
時計の持ち主だったアスター4世は、タイタニック号に乗船した客の中で最も裕福だった人物として知られている。当時のアスター4世の純資産は8700万ドル(約138億円)だったが、現在の価値で計算すると数十億ドルに相当する。アスター4世は船が沈没しかかると、妊娠中だった妻を救命ボートに乗せ、自分はタイタニック号に残った。そして、避難せずに船の上でタバコを吸いながら他の乗客と話をしていた姿が最後に目撃されたと伝えられている。
アスター4世が身につけていた金時計は、タイタニック号沈没の1週間後、大西洋で遺体が収容された際に発見された。ダイヤモンドの指輪、現金、金のカフスボタンなど、他の所持品と一緒に出てきたという。時計は14Kの懐中時計で、米国の時計会社「ウォルサム(Waltham)」が製作した製品だ。「JJA」というアスター4世のイニシャルも刻まれている。
その後、遺品は遺族に引き渡され、アスター4世の息子ビンセント・アスターが修理後に保管した。そして1935年、アスター4世の秘書室長だったウィリアム・ドビン4世の息子の洗礼式の記念品として贈られた。ドビン家は1990年代後半までこの時計を所有していたという。その後、オークションにかけられ、複数の博物館に展示品として貸与されたが、今回のオークションにかけられた。
今回の落札価格はタイタニック号で収拾された物品の中で最高価格だ。これまでの最高価格は同号が沈没する時に演奏されたとされるバイオリンで、2013年に110万ポンドで落札された。オークション業者側は「時計そのものの希少性だけでなく、タイタニック号にまつわる出来事が長年持っている魅力を示している。112年過ぎた今でも私たちは依然として船・乗客・乗務員について語っている」と評した。
ムン・ジヨン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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