▲イラスト=UTOIMAGE
英国に10年居住している韓国人ユーチューバーが現地で警察官に職務質問を受けている場面を巡って、人種差別論争が起きた。一部のネットユーザーが、警察官が白人にも同一の措置を取ったかどうか疑問を提起する一方で、警察官は合法的に任務を遂行したという意見もあった。
X(旧ツイッター)のあるアカウントに今月8日、「人種差別なのか? そうではないのか? 私が見るに、状況からしてそうではないようだ」という説明と..
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英国に10年居住している韓国人ユーチューバーが現地で警察官に職務質問を受けている場面を巡って、人種差別論争が起きた。一部のネットユーザーが、警察官が白人にも同一の措置を取ったかどうか疑問を提起する一方で、警察官は合法的に任務を遂行したという意見もあった。
X(旧ツイッター)のあるアカウントに今月8日、「人種差別なのか? そうではないのか? 私が見るに、状況からしてそうではないようだ」という説明と共に1本の動画がアップロードされた。この動画は今月2日、英国専門のユーチューバー「ロンドン・オッパ」のユーチューブチャンネルにショート動画として載ったもので、このユーチューバーが英国のある飲食店でハンバーガーを食べていたところ、警察官から身分証の提示を求められる場面が収められている。
ユーチューブでは、9日午後10時40分までにおよそ300万回の再生数を記録した。Xでも大きな話題になり、同日のリアルタイムトレンドにも「人種差別」が登場した。
この動画が最初に公開されたのは2020年で、当時、このユーチューバーは新型コロナのロックダウンが終了した後、久々にロンドンのソーホーのバーガーショップで食事をして、その最中に警察官の職務質問を受けた。警察官は、ハンバーガーをおいしそうに食べているユーチューバーに近寄って「ここに住んでいるのか」と尋ねつつ、カメラを指して「これは何だ」と言うなど、言葉をかけた。さらに警察官は「食事をしているところ済まない」と述べつつ、治安維持のため街を回ってパトロール中だと説明した。
警察官はこのユーチューバーに、住んでいる場所や英国での滞在期間、職業、収入などを質問し続け、最後に「合法的なビザを持っているか」とも尋ねた。ユーチューバーは永住権を持っていたが、永住権カードは家に置いてきており、警察官に提示することができない中、警察官は永住権カードの写真を見せてほしいとも要求した。
このユーチューバーが「これが合法的な手続きなのか」と言いながら「なぜ私の永住カードを見たいのか」と尋ねると、警察官は不法滞在かどうかを確認するためのものだとして協力を求めた。警察官は、このユーチューバーに運転免許証の提示を要求し、電話をかけてこのユーチューバーの身元を確認しているように見えた。ユーチューバーは「いくら警察だと言っても、気分は悪い」「食事をしているのに、横で電話までかけてる。新種の詐欺じゃないよな」と言った。身元の確認が済んでようやく、警察官は離れていった。
動画を見たネットユーザーらの意見は分かれた。人種差別だと主張する人々の間からは「あの警察官が白人も同じような比率で不法滞在者かどうか確認をしたのか、気になる。白人には手を出さず東洋人ばかり集中的に調べているとしたら人種差別に該当する」「新型コロナのせいで中国に対する感情が良くないから、東洋人にそうしているのではないだろうか」「肌の色で永住権を調べるのは人種差別に該当する。警察相手に告訴も可能だろう」「怪しい行動をしたわけでもないのに、わけもなく近寄ってきて、言いがかりをつけてるのか」などの反応が出た。
逆に、人種差別ではないと主張するネットユーザーの意見はこうだ。「警察官は警察官のやるべきことをやった。ツイてないと思って忘れるべき」「まず、外国人(永住権保持者含む)の地位は内国人ではなく文字通り外国人、異邦人だということ。居住国の法的要求に応じる義務がある」「あの警察官の言葉から、人種差別的発言や行動はうかがえない。むしろ丁寧だ」「撮影しているのを疑ってチェックしたように見える」「欧州はテロや強盗が深刻なので、治安維持の観点から処理するのは正しいと思う」などだ。
「米国の場合、永住カードを常に携帯していないといけないのに」「人種差別でないかもしれないけれど、気分を害するのは間違いない」「他はともかく、食事の時間を邪魔するのはあまりに失礼」などの意見もあった。
イ・ヘジン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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