▲写真=UTOIMAGE
米国の日刊紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が、韓国で流行している「パートナーストーン」「ペット石」について報じた。ペット石とは、石をまるでペットのように管理するもので、2年前に俳優のイム・ウォニさんがバラエティー番組で紹介して話題になった。その後、あるコンビニではペット石と品質保証書、紙の家まで一緒に販売する「ペット石企画展」まで開催し、さまざまな反応が見られた。
WSJは17日..
続き読む
▲写真=UTOIMAGE
米国の日刊紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が、韓国で流行している「パートナーストーン」「ペット石」について報じた。ペット石とは、石をまるでペットのように管理するもので、2年前に俳優のイム・ウォニさんがバラエティー番組で紹介して話題になった。その後、あるコンビニではペット石と品質保証書、紙の家まで一緒に販売する「ペット石企画展」まで開催し、さまざまな反応が見られた。
WSJは17日(現地時間)「疲れ切った韓国人たちがペット石と共に休息を取っている」と題する記事で「1970年代に米国でいたずら感覚で流行し、今は忘れられたペット石が、韓国で再び人気を集めている」と報じた。実際に米国では1975年、ある広告会社の重鎮が小さな石を箱に詰めてプレゼントのような形にした「ペットロック」を販売し、150万個以上も売れるなど一時ブームを巻き起こした。
ただしWSJは、かつて米国で起きたペットロックのブームと、現在韓国で起きているペット石の文化には違いがあるとの見方を示した。米国ではペットロックをプレゼントして相手をからかうという形で、一種のいたずらとして流行したが、韓国では静寂や落ち着きを得るための手段として人気を集めているという点だ。WSJはペット石より前に韓国で流行した「仮装葬式体験」や「ぼーっとする大会」のように、多忙な韓国人が安らぎを得るために見出したもう一つの特異な方法だと説明した。
このような分析の根拠としてWSJは、韓国で実際にペット石を入手した人たちのインタビューを掲載。ソウルに一人で暮らし、昨年11月から友人にもらったペット石を飼っているというイさん(30)は「時々職場でのつらいことを自分の石に向かって吐き出している」として「もちろん生き物ではない石が私の言葉を理解してくれることはないけれど、まるで愛犬に話しかけるのと同じように穏やかな気持ちになる」と話した。ペット石に「バンバン」と名付けて飼っているというクさん(33)も「この石が今の状態になるまで多くの過程を経てきたという事実から、一種の平穏さを感じる」と話した。
高麗大韓国学研究所のキム・ジングク教授は、ペット石が韓国で人気を集める理由について「東アジアの社会では、自然界の物に似た鑑賞用の石「水石」が数世紀にわたって愛されてきた」として「石は変化しないため、そのような点が人々に安定感を与えてくれる」と説明した。
こうした理由から、韓国ではペット石の需要が絶えないという。ペット石を扱うある韓国企業の代表は「ペット石の注文が1カ月に150-200個入ってきており、最近では基本的な灰色の石のほかにピンク色のバラ石英(ローズクォーツ)なども販売している」と説明した。造景用の石を販売していた企業がペット石も一緒に販売するケースもあるという。
実際にペット石はメディアでも何度か取り上げられた。2021年にはSBSのバラエティー番組『憎いわが子』で俳優のイム・ウォニさんがペット石を紹介し、注目を集めた。当時、イム・ウォニさんは「かわいらしい」と言って石を実際のペットのように扱っていた。「訓練法」もあったが、それは「坂になっている所で『転がれ』と言って手から放す」などの内容だった。
ほかにも、韓国のボーイズグループSEVENTEEN(セブンティーン)とENHYPEN(エンハイプン)のメンバーがSNS(交流サイト)でペット石を飼う様子を公開し、ファンの間で話題を集めた。
こうした需要を受け、コンビニ大手GS25は21年12月、品質保証書とペット石のガイドブック、紙の家をセットで提供するペット石企画展「ペットストーン」を開催。GS25は当時「最近は単身世帯が増え、心の安らぎを求めてモノを擬人化するケースが増えている。そのため、異色の商品として新たに準備した」と説明した。さらに「品質保証書と使用説明書は、実際の石の品質ではなくペット石の特別なストーリーに関するもの」だとして「単なる石だと感じることのないように、こうした物を添えた」と説明した。
パク・ソンミン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com