▲梨花女子大学医学部付属木洞病院呼吸器内科の千恩美(チョン・ウンミ)教授。写真=同病院
仁川国際空港への着陸まであと3時間という時に心筋梗塞・肺塞栓症の患者が飛行機の中で胸痛と呼吸困難に襲われたが、迅速な応急処置を受けて一命を取り留めた。いち早く応急処置に当たったのは、梨花女子大学医学部付属木洞病院呼吸器内科の千恩美(チョン・ウンミ)教授だった。
同病院によると、千教授は先月19日未明、米ニューヨークから仁川に向かう飛行機に乗っていたという。同機が仁川空港に着陸する3時間前、機内で..
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▲梨花女子大学医学部付属木洞病院呼吸器内科の千恩美(チョン・ウンミ)教授。写真=同病院
仁川国際空港への着陸まであと3時間という時に心筋梗塞・肺塞栓症の患者が飛行機の中で胸痛と呼吸困難に襲われたが、迅速な応急処置を受けて一命を取り留めた。いち早く応急処置に当たったのは、梨花女子大学医学部付属木洞病院呼吸器内科の千恩美(チョン・ウンミ)教授だった。
同病院によると、千教授は先月19日未明、米ニューヨークから仁川に向かう飛行機に乗っていたという。同機が仁川空港に着陸する3時間前、機内で急病人が発生した。ある乗客が突然、胸痛・呼吸困難・めまいを訴えて倒れたのだ。この時、乗務員たちは急いでドクター・ページング(doctor paging=搭乗客の中に医師がいないか尋ねるアナウンス)をした。
アナウンスを聞いた千教授は自ら名乗り出た。患者に問診をし、血圧を測定して応急処置を始めた。機内にいた米国人一般医と共に酸素を与え、鎮痛剤であるアスピリンや狭心症治療薬などを追加で投与したという。
症状はある程度和らいだが、それでも患者は胸部の圧迫感と呼吸障害を訴えた。千教授は仁川空港に到着するとすぐ、梨花女子大学医学部付属木洞病院の救急室に電話をかけ、患者の状態を詳しく説明した後、患者を受け入れる準備を要請した。未明ということで救急車の手配が難しかったが、保護者の車に自ら乗って患者の世話をしたという。
救急室に到着した患者は直ちに心電図検査などで心筋梗塞と肺塞栓症と診断され、約1週間治療を受けた後、無事に退院したとのことだ。心筋梗塞とは心臓に血液を供給する動脈が完全に詰まる疾患のことを、肺塞栓症は血栓が肺動脈を塞いで生じる疾患のことをいう。心筋梗塞は症状が深刻な場合、1-2時間以内に死亡する恐れがあるほど危険な病気だ。
患者とその保護者は同病院公式ホームページの掲示板に「千恩美教授はご家族と旅行中の様子だったが、空港でご家族を先に帰宅させた後、自ら進んで病院まで同行してくださった」「(週が明けた)月曜日の朝早く、病室を訪れて病状を確認してくださった。おかげさまで治療を受けることができ、退院できた」と投稿した。
千教授は「患者様のことを医師としてお手伝いすることができ、医療関係者としてやりがいを感じた。何よりも手遅れにならないうちに治療ができたことに感謝する」「当時、応急処置を積極的に手伝ってくれた乗務員や、落ち着いて患者を一緒に治療してくれた米国の一般医の先生にも深く感謝を申し上げる。患者様にはこれからも健康で幸せに過ごしていただきたい」と語った。
チョ・ジェヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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