汚職に染まった中国サッカーの素顔がまたしても露呈した。中国官営の新華社通信が1月29日に報じたところによると、陳戌源・元中国サッカー協会主席(会長)は法廷で150億ウォン(約16億6200万円)規模の賄賂を受け取ったことを認めた。中国のSNS(交流サイト)では「国が全力を尽くして育成したサッカーが、上層部の不正によって後退した」との声が出ている。
陳戌源・前会長は同日、湖北省黄石市の中級人民法院..
続き読む
汚職に染まった中国サッカーの素顔がまたしても露呈した。中国官営の新華社通信が1月29日に報じたところによると、陳戌源・元中国サッカー協会主席(会長)は法廷で150億ウォン(約16億6200万円)規模の賄賂を受け取ったことを認めた。中国のSNS(交流サイト)では「国が全力を尽くして育成したサッカーが、上層部の不正によって後退した」との声が出ている。
陳戌源・前会長は同日、湖北省黄石市の中級人民法院(地裁に相当)で行われた一審の公判で、8103万元相当の賄賂を受け取ったことを認めた。中国検察はこれより前、陳・前会長が2010-23年に上海国際港務集団の会長や中国サッカー協会の要職に就き、職務上の権限を利用してプロジェクト契約や大会日程などに便宜を図った上、違法に金品を受け取った疑いで昨年9月に訴追した。陳・前会長は昨年2月、党の監察機関による監察調査を受け、中国サッカー協会会長の座を追われた。
中国サッカーの汚職の象徴となった李鉄・前中国代表監督(46)も陳・前会長と関連している。中国国営のCCTVによると、李・前監督は武漢卓爾で監督を務めていた際に、球団を通じて陳・前会長に200万元を渡し、国家代表監督の地位を手にした。李・前監督は代表チームを指揮する間、実力不足の選手4人を国家代表に選んだ。中国では昨年11月、李・前監督が不正の疑いで調査を受け、これがサッカー界の不正一掃作業の引き金となった。
最近の中国サッカーの戦績は最悪だ。中国代表は1月から開催されているアジアカップ本大会のグループリーグで2分け1敗となり、決勝トーナメントに進めず敗退した。グループリーグで1勝もできなかったのは1976年大会(1分け1敗)以来48年ぶりで、1ゴールも挙げられなかったのは初めてだ。タジキスタン(FIFAランキング106位)、レバノン(同107位)と0-0で引き分け、カタール(同58位)には0-1で敗れた。中国の微博(ウェイボー)などSNSでは、不振の中国代表に対して「飛行機に乗る資格もないから泳いで帰国しろ」という非難の声があふれた。中国は2022年ワールドカップW杯)カタール大会の本大会にも進出できなかった。
一方、中国メディア「天津日報」は29日「中国サッカー協会は崔康熙(チェ・ガンヒ)山東泰山監督と徐正源(ソ・ジョンウォン)成都蓉城FC監督に中国代表の監督を引き受けるよう要請したが、両者とも提案を拒否した」として「2026年の北中米W杯予選が残り少ない状況で、新監督を探すのは容易ではない」と報じた。
北京=李伐飡(イ・ボルチャン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com