【ソウル聯合ニュース】2023年、韓国では物価高による庶民の生活苦をよそに、与野党間の政治対立が続いた。
対日関係では政府が徴用訴訟問題の解決策を発表したことで韓日関係が急速に改善した。一方、南北関係は北朝鮮の戦術核弾頭開発や軍事偵察衛星の打ち上げなどで断絶・対峙(たいじ)が深まった。
社会では、都心での通り魔事件など凶悪犯罪が相次ぎ、国民に衝撃を与えた。ソウルの小学校教師が絶え間ない保護者からの苦情に悩まされ自殺した事件を機に、教権(教師としての権威・権力)回復を求める声も強まった。
国際的なステータス向上を目指す韓国だが、南西部の全羅北道・セマングムで真夏に開催されたボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「世界スカウトジャンボリー」は混乱続きで「国の恥」と批判された。政府と財界がワンチームとなって推進した2030年国際博覧会(万博)の南部・釜山への誘致も失敗に終わった。
韓国が独自開発した国産ロケット「ヌリ」の3回目の打ち上げ成功は明るいニュースとなった。
聯合ニュースが選んだ10大ニュースは次の通り。
◇深まる与野党の対立 国民の暮らしより「理念闘争」
与野党は人々の暮らしより政治的利益を優先する争いを繰り広げ、国民を失望させた。保守系与党「国民の力」と革新系最大野党「共に民主党」は、陣営論理の強化や「理念闘争」に明け暮れ、ことあるごとに対峙を続けた。来年4月に総選挙を控え、伝統的支持基盤を固めようとする姿勢が強まり、本来の政治と立法は姿を消した。
今年の国会では最大野党代表に対する逮捕同意案、首相に対する解任建議案、現職の検事に対する弾劾訴追案などが可決される「未曾有」の状況が相次いだ。
閣僚内定者らなどに対する国会の人事聴聞会では同意に相当する報告書が採択されず、大統領が任命を強行するケースも繰り返された。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権では39件の人事聴聞会が開かれ、そのうち16件(41.0%)は大統領が報告書の採択なしに任命を強行した。歴代政権で最も多い件数となる。
保証金預託による住宅賃貸「伝貰」を巡る詐欺根絶などに関する立法は、国民の生活に直結するものであるにもかかわらず、国会の常任委員会の段階で進まずにいる。来年度の予算案もまた法定処理期限を守れなかった。
来春の総選挙まであと4カ月余りしか残っていないが、選挙区の画定や選挙制度の改正の交渉はいまだに空転している。
「協治」(協力の政治)を求める声がまったく届かない「最悪の国会」となったが、与野党は責任をなすり合うばかりだ。
定数300のうち168議席と過半数を握る最大野党がことあるごとに尹政権の主要国政課題に反対しており、交渉が厳しい側面はある。しかし、政府与党も「少数与党」「前政権の責任」などを理由に、やるべきことをしなかったとする批判は免れないと指摘されている。
世論調査では無党派層の割合が30%前後を記録している。巨大両党対決の政治に失望した民心が反映された結果とみられる。
◇最大野党代表の「司法リスク」 逮捕同意案可決・逮捕状棄却
最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の「司法リスク」は李氏の足を引っ張り続けた。
同氏はソウル近郊・京畿道城南市の市長時代、地元のサッカークラブ・城南FCへの後援金を大企業に出させる代わりに便宜供与した疑いや都市開発事業を巡る不正疑惑などで今年だけで検察に6回出頭した。大統領選の候補だった際に虚偽の発言をした罪に問われたほか、都市開発事業を巡り背任罪などで起訴され、公判にも出廷した。
李氏の司法リスクは党代表の職務にも影響を与えた。検察が李氏に対する逮捕同意案を提出し、2月27日に国会で行われた採決では賛成139人、反対138人、棄権9人で否決された。だが、党内から多数の造反者が出たことを受け、党には衝撃が走った。李氏は6月19日の国会演説で、国会会期中に国会の同意なしに逮捕されない国会議員の不逮捕特権を放棄すると表明した。
李氏は検察の捜査などを批判し、8月31日から3週間以上にわたり抗議のハンガーストライキを実施した。検察は9月18日、北朝鮮への不正送金に関与した疑いなどで再び李氏の逮捕状を請求した。同月21日、国会で同氏の逮捕同意案が可決されたが、同月27日、ソウル中央地裁は検察の逮捕状請求を棄却した。
大きな峠は越えたが、検察の捜査や公判が続いており、李氏の司法リスクは現在進行形だ。
◇韓日関係が急速に改善 徴用訴訟巡る韓国政府の解決策を機に
2018年に韓国大法院(最高裁)が日本企業に韓国人徴用被害者への賠償責任を認定して以降、悪化し続けた韓日関係は今年、急速に正常化に向かい始めた。きっかけは今年3月に韓国政府が徴用訴訟問題の解決策を発表したことだった。大法院判決により被告の日本企業は徴用被害者とその遺族計15人の原告に対する賠償金などの支払いが確定したが、韓国政府は政府傘下の「日帝強制動員被害者支援財団」が日本企業に代わって賠償金などを支給する「第三者弁済」を中心とする内容をまとめた。日本が1965年の韓日請求権協定で徴用訴訟問題は解決済みとの立場を譲らない中、被害者の高齢化や、韓日、韓米日の戦略的連携強化が必要な状況を踏まえて編み出した苦肉の策といえる。ただ、被害者の梁錦徳(ヤン・グムドク)さんをはじめとする原告の一部は日本企業の支払いを肩代わりする政府解決策の受け入れを拒むなど、完全な解決には至っていない。
これを起点に、日本は大法院判決への報復措置として取っていた韓国への輸出規制強化を撤回し、輸出手続きを簡素化する優遇対象国から除外していた韓国を復帰させた。韓国も対抗手段とした世界貿易機関(WTO)への日本提訴を取り下げ、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化した。韓日首脳は今年3月を皮切りに7回会談。シャトル外交(相互訪問)が再開した。数年間停止したままだった政府間の多様な協議体も続々と復活した。
韓日関係改善を機に韓米日の協力強化にも弾みがついた。3カ国首脳は8月に米ワシントン郊外の大統領山荘キャンプデービッドで会談し、韓米日の安全保障協力の深化にとどまらず、核心的な価値を基盤に強く連帯することを打ち出した。
◇南北関係の断絶・対峙深まる 北朝鮮の核能力高度化や通信遮断で
南北関係は、北朝鮮の戦術核弾頭開発や核武力政策の憲法明記、軍事偵察衛星の打ち上げといった核・ミサイルの「暴走」に加え、南北連絡チャンネルの一方的な遮断により断絶・対峙の様相が一層深まった。
北朝鮮は3月に戦術核弾頭「ファサン31」を公開するなどし、核弾頭の小型化や運搬手段の多角化能力を誇示して韓国に対する核の威嚇を強めた。9月には「核武力強化政策」を憲法の本文に明記した。
11月には初の軍事偵察衛星「万里鏡1号」の5月、8月に続く3回目の打ち上げに踏み切り、軌道に乗せることに成功した。北朝鮮は、万里鏡1号が米国のホワイトハウスやペンタゴン(国防総省)、グアムとハワイの米軍基地、韓国の鎮海、釜山、蔚山、浦項、大邱、江陵などを撮影したと主張した。
政府は北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げを受け、2018年に結んだ南北軍事合意の効力を一部停止した。南北間の合意書に対し、韓国政府が先に履行停止を宣言したのはこれが初めてだった。
19年の米朝首脳会談の決裂以降に冷え込んだ南北関係は、連絡チャンネルまでが断絶したことで一段と悪化した。北朝鮮は4月7日、南北共同連絡事務所と軍通信線を通じた南北間の連絡チャンネルを一方的に遮断。現在に至るまで定時連絡に応じていない。
7月には金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が談話で韓国を初めて「大韓民国」と呼んだ。韓国を同じ民族の特殊関係ではなく外国と見なす「二つのコリア(Two Korea)」政策への転換を示したとする分析が出された。
尹錫悦政権は、米国が核を含む戦力で同盟国を守る「拡大抑止」の実効性向上、韓米日の安全保障協力を通じた抑止・圧力の強化によって北朝鮮の核・ミサイルの高度化に対抗した。「原則と相互主義に立脚した」南北関係の「正常化」を目指す姿勢を貫き、3年前の北朝鮮による南北共同連絡事務所爆破の責任を問う損害賠償請求訴訟を韓国で起こした。
また、北朝鮮の人権問題を北朝鮮核問題と同じくらい重要な課題と見なし、人権状況の改善を迫った。政府が毎年発刊する「北朝鮮人権報告書」を初めて公開し、国連総会の第3委員会(人権)が11月に採択した北朝鮮の人権侵害非難決議に共同提案国として加わった。
◇拉致殺害事件に無差別殺傷 相次ぐ凶悪犯罪に不安高まる
拉致殺害事件や通り魔事件が相次ぎ、国民は不安を募らせた。
3月にはソウル都心の住宅街で凶悪犯罪が発生し、社会に衝撃が走った。いずれも30代の男3人が3月29日夜、ソウル市江南区のマンション街で40代女性を車で拉致し、殺害して中部・大田市の山中に埋めた。捜査により、事件は暗号資産(仮想通貨)投資を巡り利害関係の絡んだ複数の人物が計画して起こした請負殺人だったことが明らかになった。
7月21日には、ソウル地下鉄2号線・新林駅付近で30代の男が白昼に20~30代の男性4人を刃物で襲い、1人が死亡、3人が負傷する無差別殺傷事件が発生した。
この事件は同様の凶悪犯罪につながった。8月3日、ソウル近郊の京畿道城南市で20代の男が車で歩道に突っ込み、近くの商業施設で刃物を振り回した。この事件で2人が死亡し、12人が重軽傷を負った。
同月17日には、ソウル市冠岳区の登山路で30代の男が女性に性的暴行を加え、首を絞めて殺害する事件も起きた。
警察は新林駅での通り魔事件以降の約1カ月間に殺人予告の投稿476件を発見し、作成者235人を検挙。特別治安活動の実施を宣言し、大々的な対応に乗り出した。検察も、不特定多数を対象にした殺人予告などを処罰する「公衆脅迫罪」の新設などを表明して厳罰の意志を示した。
◇若手教師の死に怒り爆発 「教師の権威」回復求めた教員たち
7月18日、ソウル市瑞草区内の小学校で同校の教師が死亡しているのが発見された。2年目の若手教師で1年生の担任だったが、絶え間ない保護者からの苦情に悩まされ自ら命を絶ったとされ、教員らの間に衝撃と怒りが広がった。
教員らでつくるインターネットコミュニティーには、保護者の過剰な苦情に苦しんだという体験が相次ぎ寄せられた。納得のいかない理由で保護者から児童虐待として通報されたり告訴されたりした例もあった。
仲間の教師を守れなかったという後悔、児童虐待を訴えられるリスクにさらされる教員を保護できない教育当局に対する怒りは、教員らを街頭集会へ向かわせた。7月22日から10月28日までの計11回、土曜日ごとにソウルの光化門広場や国会前で集会を開き、教権回復策を講じるよう政府と国会に迫ったのだ。教員団体や労働組合の関与はなく、教員が自発的に集まったという点でこれまでの集会とは異なった。毎週全国から数万人の教員が駆け付ける大規模な集会だった。
小学校教師の四十九日にあたる9月4日、教員らは故人を悼むとともに教権回復を求め、一斉に有給休暇や病気休暇を取るという行動に乗り出した。これに教育部は当初、教員の集団行動を厳重に処罰すると警告したが、激しい批判にさらされ懲戒処分の方針を撤回した。
教権回復運動の結果、教員の正当な生活指導に児童虐待の免責権を付与することなどを盛り込んだ教権保護4法(「教員地位法」「小・中等教育法」「幼児教育法」「教育基本法」)改正案が9月に国会で可決された。教権侵害の原因の一つと指摘されてきた学生人権条例は一部自治体の教育庁が廃止や改正の手続きを進め、議論を呼んでいる。
◇混乱続いた世界スカウト大会 政府と自治体が責任なすり合い
南西部の全羅北道・セマングムで真夏に開催されたボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「世界スカウトジャンボリー」は、不十分な猛暑対策、衛生施設の不備、さらに台風の接近と混乱続きで、政府と自治体が互いに責任を押し付け合う様相を呈した。
世界スカウトジャンボリーは約150カ国・地域から4万人余りが参加し、8月1~12日に開かれた。熱帯夜だった開営式の2日夜、めまいを訴えたり倒れたりする参加者が続出した。湿度と気温の高さに加え、数万人が密集したことで熱が閉じ込められる現象が発生し、約100人に熱中症の症状が見られた。
干拓地のセマングムに設けられた広いキャンプ場には日差しを遮る木陰がなく、熱帯夜も続き、交流サイト(SNS)には「蒸し風呂状態」などと不満の投稿が相次いだ。大会前には大雨があり、地面にはあちこちに水たまりが残っていた。トイレとシャワー室の状況は劣悪で、食事は不衛生だと、参加者の不快指数は高まる一方だった。
政府と企業が設備や物資、人員を投じて状況の改善に当たったが、米国や英国など一部の国の参加者は大会の途中で去った。大会後半には台風の接近によりキャンプ地からの早期撤収が決まり、参加者は全国各地に拠点を移した。
各地方自治体と政府、企業が協力して12日間の日程をどうにか終えたものの、大会運営を巡る批判は続いた。
その後、政府はセマングム開発の見直しとして予算の約7割削減を発表した。これに全羅北道と最大野党「共に民主党」は報復と受け止められる削減だと反発。道議会と市・郡議会の議員、同道の国会議員も抗議の声を上げた。
大会混乱の責任の所在について、与党側は開催地の全羅北道を、野党側は政府の関係官庁で構成された大会組織委員会を責めた。責任問題は政争へと発展した。
◇30年万博の釜山誘致失敗 見通し甘くサウジに大敗
政府と釜山市、財界がワンチームとなって推進した2030年国際博覧会の南部・釜山への誘致は失敗に終わった。
万博開催をかけてサウジアラビア・リヤド、イタリア・ローマと争った釜山は、11月28日(現地時間)にフランス・パリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)の総会で加盟国による投票の結果、29票を獲得するにとどまり119票を集めたリヤドに敗れた。韓国は総会で決選投票に持ち込んで逆転を狙う戦略を立てたが、1回目の投票で思わぬ大敗を喫した。
国政課題として推進された万博誘致に向け、政府は首相室直属の誘致支援団を設置し、一丸となって総力戦を繰り広げたが及ばなかった。
尹錫悦大統領は首脳会談や国際行事などで約90カ国・地域の500人以上に会い、誘致活動に集中。韓悳洙(ハン・ドクス)首相も約90カ国・地域の関係者150人以上に支持を訴え、外交部、産業通商資源部など関係官庁の長官・次官はBIE加盟国の高官級を相手に誘致活動に注力した。
韓首相と共に釜山万博誘致委員会の共同委員長を務めた大韓商工会議所の崔泰源(チェ・テウォン)会頭(SKグループ会長)をはじめ、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長、LGグループの具光謨(ク・グァンモ)会長、ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長ら主要グループのトップも誘致活動を積極的に展開した。
釜山市の朴亨埈(パク・ヒョンジュン)市長は地球6周分に相当する約23万8500キロの距離を移動し、23カ国・地域で誘致活動を展開。地元の商工関係者や市民団体も協力した。
誘致競争に出遅れた釜山は終盤での巻き返しを図ったが、このような努力もむなしくリヤドに惨敗し、野党は見通しが甘かった尹錫悦政権の責任を問うなど強く批判した。
尹大統領は12月6日、釜山で開いた懇談会で万博誘致活動に取り組んできた市民に感謝の意を示し、釜山沖の加徳島に建設する予定の新空港開港、北港の再開発事業などを計画通り推進すると表明した。
◇韓国初の国産ロケット 3回目打ち上げに成功
韓国が独自開発した国産ロケット「ヌリ」は5月25日、3回目の打ち上げに成功した。
昨年の2回目の打ち上げは性能検証衛星とダミー衛星を搭載し、ロケットの性能検証に焦点を合わせたものだったが、3回目の打ち上げでは実用レベルの衛星を軌道に投入し、「ニュースペース(民間宇宙開発)時代」の幕を開いたと評価される。
ヌリは5月25日午後6時24分に南部の全羅南道・高興の羅老宇宙センターから打ち上げられ、約13分で目標高度の550キロに到達。主衛星の次世代小型衛星2号を安全に分離したのに続き、副衛星のキューブ衛星も射出された。ただ、7基のキューブ衛星のうち1基は衛星射出管の出口が開かず、宇宙に出られなかった。
主衛星の次世代小型衛星2号は分離から約30分後に南極の世宗基地と交信し、午後7時58分には中部・大田の韓国科学技術院(KAIST)人工衛星研究所との交信にも成功して安定的な稼働に入った。
打ち上げ翌日の5月26日には、合成開口レーダー(SAR)アンテナを展開して本格的な地球観測を開始。光の影響や雲など気象条件に影響されることなく、マイクロ波を利用して撮影した各地の映像や写真を送信している。
副衛星ではキューブ衛星「KSAT3U」が朝鮮半島最高峰の白頭山の火口湖・天池を捉えた映像を送信するなど、本格的に任務を遂行している。
尹錫悦大統領は、ヌリの3回目打ち上げ成功を受けて「韓国の宇宙強国G7入りを宣言する快挙」とたたえた。
◇食品価格高騰で庶民の負担増加 政府は物価安定に総力
食品価格の高騰で庶民のため息は深くなり、政府は物価安定に向けて総力をあげて対応に乗り出した。
庶民が頻繁に購入する即席麺、パン、牛乳、ミネラルウオーター、ハンバーガー、ピザなどの物価上昇率は世界金融危機以降、十数年ぶりに記録的な水準となった。
食品物価上昇率は、2年以上連続で全体の消費者物価上昇率を上回り、昨年7~9月期から5期連続で可処分所得の上昇率も上回った。ほかの品目に比べ食品の物価上昇がより大きな負担になったことを意味する。
食品メーカーは原材料・副材料価格、物流コスト、人件費、電気料金などが一斉に上昇し、値上げは避けられない選択だと主張しているが、消費者団体は値上げが行き過ぎているとして、値下げを促した。
韓国食品大手の農心、三養食品、オットゥギ、八道の4社は即席麺を値下げし、これは菓子、パンなどの値下げにつながった。
しかし、物価高による庶民の負担増加が続き、政府はさらに細かい物価管理に乗り出した。11月にはパン、牛乳、スナック菓子、コーヒー、即席麺、アイスクリーム、砂糖、食料油、小麦粉の物価管理の担当者を新たに指定した。また、商品の価格は変えずに内容量を減らして事実上の値上げをする「シュリンクフレーション(ステルス値上げ)」に対する実態調査にも乗り出した。
聯合ニュース
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