【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の側近、張済元(チャン・ジェウォン)国会議員(与党・国民の力)が12日に国会で記者会見を開き、来年4月10日投開票の総選挙への不出馬を表明した。張氏は与党の親尹錫悦派の中心で、現在は国会議員3期目。会見で「私を踏み越えて総選挙で勝利し、尹錫悦政権を成功に導いてほしい」と述べた。
2008年の第18代総選挙で地元釜山の沙上区から国会議員に初当..
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【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の側近、張済元(チャン・ジェウォン)国会議員(与党・国民の力)が12日に国会で記者会見を開き、来年4月10日投開票の総選挙への不出馬を表明した。張氏は与党の親尹錫悦派の中心で、現在は国会議員3期目。会見で「私を踏み越えて総選挙で勝利し、尹錫悦政権を成功に導いてほしい」と述べた。
2008年の第18代総選挙で地元釜山の沙上区から国会議員に初当選して以来、15年間の政治人生で総選挙不出馬を宣言したのは今回が2回目となる。
張氏は第19代総選挙を控えた11年12月、国民の力の前身のハンナラ党が中央選挙管理委員会ホームページへのサイバー攻撃事件などで窮地に陥り、党内で刷新を求める声が強まったことを受けて不出馬を宣言した。だが、親尹派の有力者としての今回の不出馬宣言は、当時とは比べものにならないほど大きな波及力を持つ。
張氏は16年の第20代総選挙で沙上区から無所属で出馬して国会議員に復帰し、20年の第21代総選挙でも当選した。3期目の重鎮として、22年の大統領選では尹錫悦氏を一番近くで支え、尹氏と当時の「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)氏との候補一本化交渉も率いた。
v 尹氏の当選後は政権引き継ぎ委員会で秘書室長として新政権の組閣構想に携わり、政権発足後も大統領の腹心、与党の最高実力者の座にあった。国会では行政安全委員長と科学技術情報放送通信委員長を務め、政府の国政課題の立法を支えるため推進力を発揮した。
ところが、来年4月の第22代総選挙が近づき党が刷新に動き始めると、親尹派の代表格である張氏の勇退を求める声が強まった。国民の力の革新委員会は党の執行部や重鎮、親尹派らに総選挙への不出馬または激戦地の首都圏からの立候補を要求したが、これは張氏を真っ先に念頭に置いたものと受け止められた。
張氏は先月半ば、釜山の選挙区で「権力者が何と言おうと、私は自分の言いたいことを言う」と発言するなどし、無所属で出馬することになろうとも選挙区の沙上区を離れないのではないかとの見方も出たが、それから1カ月にして「総選挙の勝利のため」と不出馬を宣言した。
張氏はこの日の会見で「もう一度、白衣従軍(一兵卒として働くこと)の道を歩む。今回は最後の公職である国会議員職(を手放す)」と述べた。
同氏が「白衣従軍」を宣言したのは親尹派の有力者となってから3回目だ。尹政権発足後の昨年8月、李俊錫(イ・ジュンソク)同党前代表の懲戒などを巡り党の内紛が激化すると「尹政権でいかなる任命職の公職にも就かない」と宣言した。
党代表選直前の今年2月には、SNS(交流サイト)で「いかなる任命職の党職にも就かない」と表明。代表選で金起炫(キム・ギヒョン)氏(現党代表)が当選すれば同氏を支えた張氏が総選挙の公認権を握るとの主張が出たことを受けて宣言した。
聯合ニュース
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