今月16日に行われた2024学年度大学修学能力試験(修能、日本の大学入学共通テストに相当)で、ある試験監督官が女子受験生の不正行為を摘発した。このため、受験生の保護者が試験監督官の勤務校に行き、「1人デモ」を行って抗議した。これが物議を醸すや、保護者は「先生に申し訳ない」と謝罪しながらも、「娘の行動は不正行為ではない」という考えを表明した。
保護者A氏は27日午前、交流サイト(SNS)の自身のア..
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今月16日に行われた2024学年度大学修学能力試験(修能、日本の大学入学共通テストに相当)で、ある試験監督官が女子受験生の不正行為を摘発した。このため、受験生の保護者が試験監督官の勤務校に行き、「1人デモ」を行って抗議した。これが物議を醸すや、保護者は「先生に申し訳ない」と謝罪しながらも、「娘の行動は不正行為ではない」という考えを表明した。
保護者A氏は27日午前、交流サイト(SNS)の自身のアカウントに長文の見解文を掲載した。A氏は警察大学を卒業した弁護士で、現在は大手警察公務員予備校で「スター講師」として知られる人物であることが明らかになった後に掲載した見解文だ。A氏は「これほどまでに私の身元が表に出てしまった以上、不必要な誤解を防がなければならないだろう」と書いている。
A氏は「私の娘は試験終了を知らせるベルの後に答案に記入していない」と訴えた。そして、「ベルが鳴った後に筆記具を置く動作をB教師が誤認して(娘の手を)たたいた」と説明した。
ソウル教師労働組合の23日の発表によると、は「不正行為処理になった理由は、試験終了を知らせるベルが鳴った後も当該受験生が答案用紙に解答を記入し続けたためだ」としている。試験会場にいた試験監督官3人の陳述が一致しているのを確認した上で、不正行為として処理が行われたという。
だが、A氏は飲酒運転を例に挙げた。A氏は「酒を飲んで運転して初めて処罰されるのであって、酒を飲んで運転しに行くところを警察官が制止したのは飲酒運転ではないと思う」「しかも、飲酒運転しようという故意でもなかった」と言った。そして、「同僚警察官3人が合意したからといって、飲酒運転になるわけでも、不正行為者になるわけでもないと思う」とも書いた。
A氏は「うちの子は現役の受験生だった時は全州教育大学に入る成績で、一日も休まず勉強して、(浪人した今年は)ソウル大学に合格する点数をもらった」「一度のミスで人生が変わってしまうことになり、毎日泣いている」と訴えた。
A氏はまた、韓国教育部(省に相当)とソウル市教育庁が名誉毀損(きそん)や脅迫などの疑いで自身を告発することに対して、「行き過ぎだと思う」と述べた。そして、「世間ではこのところ弁護士なんて大した地位でもない」「弁護士という身元を明らかにしたのは、不正行為者処理規定の『故意』と『過失』を区分して説明しようとして出した単語であって、弁護士の地位を利用しようとしたわけではない」「娘の問題なので最後まで争うしかないと言った部分が誤って伝わったようだ」「この部分については百歩譲っても私の過ちだろう。申し訳ない」と述べた。
1人デモをしたことに関しては、「この点が一番間違っていたようだ」「娘の母親(A氏の妻)がもどかしさのあまりソウル市教育庁と韓国教育部に問い合わせたが、担当監督官3人の合意があるなら終わりだと言われた」「娘の母親は人生で最も重要な修学能力試験で救済してもらおうと1人デモをした」「元大統領や政治家たちもしているので大丈夫だと思い、家にある段ボールの裏面に文を書き、30分間ほどした」「このことが先生を非常に驚かせてしまったようで申し訳ない。止めなければならなかったのに、そうできなかったことをおわびする」と謝罪した。
A氏は最後に「告発されたということなので、誠実に調査を受けようと思う」としながらも、「私と妻はさておき、うちの娘の不正行為だけは訂正してほしい」と求めた。その上で、「試験監督官を務めた先生に申し訳ない。悪いことをした。親心が過ぎたようだ」ともしている。
ソウル教師労組などによると、受験生とその母親は不正行為処理が行われた修学能力試験の翌日、B教師が勤務する職員室に訪ねていったという。不正行為とされれば修学能力試験の成績が無効になるためだ。その後、父親のA氏も学校に入ろうとしたが制止された。A氏は教師との電話で、「(私は)弁護士だ。うちの子の人生をメチャクチャにしたのだから、お前の人生もメチャクチャにしてやる」と言った。そして、この受験生の母親は1人デモを行った。プラカードには「B教師を罷免。○○中の先生の人権侵害事例収集中。秘密保障」と書かれていた。
韓国教育部とソウル市教育庁は名誉毀損(きそん)や脅迫などでA氏を告発措置することにした。ソウル教師労組は「B教師に対する積極的な保護と共に、今後このようなことが発生しないよう、きめ細かい対策準備を要求する」としている。
イ・ガヨン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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