▲シン・ウホさん(30)/写真=韓国臓器組織寄贈院
運動中に意識を失って倒れた30歳の青年が、4人に新たな人生を贈って世を去った。
13日に韓国臓器組織寄贈院が明らかにしたところによると、10月13日に翰林大学東灘聖心病院で、シン・ウホさん(30)が心臓、肝臓、左右の腎臓を4人に寄贈した。
シンさんは9月8日、運動中に意識を失って倒れた。病院へ搬送されて1カ月以上も治療を受けたが、最終的に脳死状態に陥った。
シンさんの家族は、このまま息子が逝って..
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▲シン・ウホさん(30)/写真=韓国臓器組織寄贈院
運動中に意識を失って倒れた30歳の青年が、4人に新たな人生を贈って世を去った。
13日に韓国臓器組織寄贈院が明らかにしたところによると、10月13日に翰林大学東灘聖心病院で、シン・ウホさん(30)が心臓、肝臓、左右の腎臓を4人に寄贈した。
シンさんは9月8日、運動中に意識を失って倒れた。病院へ搬送されて1カ月以上も治療を受けたが、最終的に脳死状態に陥った。
シンさんの家族は、このまま息子が逝ってしまったら誰が記憶してくれるだろうかという思いを抱いた、と語った。悩んだ末に家族は、息子の最後の道で誰かを生かす善行をしてほしいという気持ちで寄贈を決心した。
一人息子として生まれたシンさんは平素、物静かで内省的でありつつ、任された仕事は熱心にやる誠実な性格だったという。彼はサムスン半導体の開発チームで働き、週末には音楽や旅行を楽しんでいた。
家族は、10年前にシンさんが軍隊にいた当時、母親ががんで他界し、シンさんがつらい軍隊生活を送ったことを常に申し訳なく思っていたと語った。
シンさんの父親、シン・スンウさんは、息子までも先に世を去ることになって信じられない一方、天で妻と幸せに過ごしてほしい、と表明した。その上で「愛する息子ウホ、夜空で星になり、お父さんのことも照らし、世界の人々のことも明るく照らして幸せを分けてやってくれ。いつまでも明るく輝く星として記憶され、生きていってほしい。愛してる」と最後のあいさつを伝えた。
韓国臓器組織寄贈院の文仁成(ムン・インソン)院長は「寄贈者シン・ウホさんとご遺族に、命の分かち合い実践への感謝の気持ちを伝える」とし「命の分かち合いを通して再び生きることになった方々に代わって、全ての寄贈者と寄贈者ご遺族に感謝申し上げる」と表明した。
チョン・チェビン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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