殺人罪で有罪判決を受け、米国の刑務所で服役した韓国人移民の男性が母国・韓国に追放される危機に直面し、追放回避を求める請願活動を行っている。
現地紙ロサンゼルス・タイムズなどによると、学生時代に殺人罪などで有罪判決を受け服役し、3年前に仮釈放された韓国人ジャスティン・チョン氏(33)は、母国の韓国に追放される予定となっている。しかし、チョン氏は「家族を米国に置いて韓国に帰ることはできない」と善処を..
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殺人罪で有罪判決を受け、米国の刑務所で服役した韓国人移民の男性が母国・韓国に追放される危機に直面し、追放回避を求める請願活動を行っている。
現地紙ロサンゼルス・タイムズなどによると、学生時代に殺人罪などで有罪判決を受け服役し、3年前に仮釈放された韓国人ジャスティン・チョン氏(33)は、母国の韓国に追放される予定となっている。しかし、チョン氏は「家族を米国に置いて韓国に帰ることはできない」と善処を訴えている。
チョン氏は2歳で韓国を離れて渡米した。米国での生活に適応できなかったチョン氏は、16歳で韓国人暴力グループ「コリアンボーイズ」に入って活動。2006年8月に他の韓国人暴力グループと衝突する過程で、21歳の男性を銃で殺害した。殺された男性は韓国人暴力グループと関係のない罪のない市民だった。翌年10月、カリフォルニア州ポモナの裁判所は07年10月、チョン氏に殺人罪で懲役82年を言い渡した。
収監されたチョン氏は刑務所で模範囚として減刑され、14年間の服役後、20年に仮釈放された。その後、チョン氏は加重処罰される重犯罪を犯した非市民権者を追放する法規定に従い、移民局に拘束された。しかし、それも電子足輪の装着と居住地報告を条件に解除されている。
社会復帰したチョン氏は、カリフォルニア州ブエナパークの宣教会で働きながら、追放の回避を訴えた。チョン氏は「2歳で渡米しており、30年間暮らした米国が自分の国だ」とし、カリフォルニア州のニューサム知事に追放回避を訴えた。請願は「家族と一緒にカリフォルニアに留まりたい」とし、ニューサム知事に追放回避を働きかけるメールを送るよう求める内容だ。現在請願には約5700人が賛同している。
チョン氏はユーチューブなどのソーシャルメディアでも自身の事情を紹介した。チョン氏は「被害者とその家族が受けた苦痛について毎日考えている」とした上で、「私のいかなる行動も弁解の余地がなく正当化できないということは知っている。私も赦免を受ける資格がないことを認める」と述べた。その一方で「もし赦免されれば最大限誠実に生き、地域社会に報いる」と訴えた。あるネットユーザーが「他人の命を奪った代償としては懲役14年でも足りない」と指摘すると、チョン氏は「私がしたことに対して本当に申し訳ない。過去に戻ることさえできれば、全てを元に戻したい」と話した。
こうしたチョン氏の動きに被害者遺族や知人は反発している。遺族は「チョン氏の一連の行動は私たちが家族を失った時に感じた苦痛を再び感じさせるものだ」とし、「私たちが体験したことに比べれば、チョン氏が受けた追放決定は何でもない」と訴えた。被害者の友人は「本当に申し訳ない気持ちがあるなら、そのまま韓国に行くべきだ。それが私の友人の命を奪ったことに対する代償だ。それもまた神があなたに下した決定だ」と語った。
パク・ソンミン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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