▲写真提供=デウォンCI提供
温故知新ならぬ「コン故知新」だ。
韓国コンテンツ振興院(コン振院)は、2023年のコンテンツ産業展望キーワードの一つに「コン故知新」を選定し、昨年12月に発表した。四字熟語の温故知新とコンテンツの合成語で、過去のコンテンツを活用して新たな需要を創出する戦略を意味する。公開時のみ輝く単発性ではなく、古いコンテンツの持続的な生命力を基に、粘り強く収益を生み出せるということだ。コン振院側は「さまざまな..
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▲写真提供=デウォンCI提供
温故知新ならぬ「コン故知新」だ。
韓国コンテンツ振興院(コン振院)は、2023年のコンテンツ産業展望キーワードの一つに「コン故知新」を選定し、昨年12月に発表した。四字熟語の温故知新とコンテンツの合成語で、過去のコンテンツを活用して新たな需要を創出する戦略を意味する。公開時のみ輝く単発性ではなく、古いコンテンツの持続的な生命力を基に、粘り強く収益を生み出せるということだ。コン振院側は「さまざまなジャンルと形式で企画・活用され得る戦略の重要性が深まった」とコメントした。
その代表的な事例が『SLAM DUNK』(スラムダンク)だ。27年前に完結した思い出の漫画が劇場用アニメ作品として復活し、1月4日に韓国で公開が始まってからわずか2週間で観客動員数は100万人を超えた。上映スクリーン数は多くなかったにもかかわらず、漫画のファンの爆発的支持で新年初の100万人映画にのし上がったのだ。出版市場も揺さぶった。韓国ネット書店大手「YES24」では、『SLAM DUNK』特別版が新年初日から二日間にわたり総合ベストセラーの首位に立った。漫画本が予約販売だけで1位になるのは極めてまれなケースだ。
1月19日現在でも、ベストセラーランキングの漫画部門トップから20位まで全て『SLAM DUNK』が占めた。出版社の大元C.I.側は1カ月経たずに単行本60万部を発行し、来月には100万部到達を予想している。前例のないスピードだ。ファン・ミンホ社長は「日本にもない特別版まで作り、『現在形の漫画』と認識されるようにプロモーションを行ってきた」とし、「新作作りと同じくらい、既存の作品の戦略的管理も重要」と語った。
漫画界の「コン故知新」は随所で証明されている。1996年にゲームとしてまず登場し、全方位にバリエーションを広げて大きな人気を集めた『ポケットモンスター』は、今年1月28日・29日に国立劇場でオーケストラ公演が行われるまでになった。また、漫画『ベルサイユのばら』は12月にミュージカルとして脚色され、世界で初めて韓国で幕を上げている。韓国生まれのウサギのキャラクター「マシマロ」も跳躍している。2000年の登場当時「猟奇ウサギ」と呼ばれて脚光を浴びた後、次第に忘れられていったこのキャラクターは、ウサギ年に合わせてコーヒー、ビール、衣類、ペイント会社などと相次いでコラボし、華麗な復活を遂げた恰好だ。ライセンスを管理している「羊毛電気」のチョ・ヒョンギョン代表は「国家代表キャラクターに育てたい」と語った。来月には原画展も準備されている。
文化体育観光部(省に相当)は、今年の業務報告で「ページビュー10億回のウェブ漫画作家」育成方針を発表した。予算10億ウォン(現在のレートで約1億500万円)を投じて創作教育を支援する計画だが、まだ具体的な内容は決まっていない。
チョン・サンヒョク記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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