▲SM2ミサイル発射の様子
韓国海軍の駆逐艦「文武大王」が先月米海軍主催の多国間海上訓練「環太平洋合同演習(リムパック)」に参加し艦対空ミサイルSM2を1発試験発射したが、迎撃に失敗していたことが28日までに分かった。隔年で開催されるリムパックは2020年にはコロナの影響で規模が縮小されたが、今回は対中安全保障協議体「クアッド」4カ国をはじめとする26カ国が参加し、今月初めまでハワイ周辺で約6週間にわたり大々的に行われた。..
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▲SM2ミサイル発射の様子
韓国海軍の駆逐艦「文武大王」が先月米海軍主催の多国間海上訓練「環太平洋合同演習(リムパック)」に参加し艦対空ミサイルSM2を1発試験発射したが、迎撃に失敗していたことが28日までに分かった。隔年で開催されるリムパックは2020年にはコロナの影響で規模が縮小されたが、今回は対中安全保障協議体「クアッド」4カ国をはじめとする26カ国が参加し、今月初めまでハワイ周辺で約6週間にわたり大々的に行われた。韓国からも海軍艦艇3隻と1000人以上の将兵が参加した。1990年に韓国海軍が初めてリムパックに参加して以来最大規模だった。
国会国防委員会などによると、文武大王は今年7月14日にリムパックでSM2を1発発射したが、標的の命中に失敗した。これについてある韓国軍関係者は「発射された誘導弾が空中で爆発し、標的に命中できなかった」と明らかにした上で「誘導弾の欠陥、担当者の未熟などさまざまな可能性を念頭に迎撃失敗の原因を分析している」と説明した。同じ日に行われた訓練で韓国海軍のイージス艦「世宗大王」が発射した1発のSM2は標的に命中したという。
1発当たり18億ウォン(約1億8400万円)のSM2が標的に命中できなかったのは2008年から合計9回(11発)あったという。韓国軍は今回の迎撃失敗の原因が「誘導弾の欠陥」と確認された場合、SM2のメーカーである米レイシオン社に瑕疵(かし)求償(補償)を請求する方針だ。
今回のリムパックは北朝鮮、中国、ロシアのいわゆる「北方3カ国」への戦術的けん制を念頭に行われているという。米第3艦隊のマイケル・ボイル司令官は先日インタビューに応じた際、今回のリムパックについて「われわれを繁栄させた秩序に挑戦する勢力への抑止力が重要であり、これが作動していると信じる」とコメントした。これは「北朝鮮の核兵器の高度化、台湾海峡における中国の脅威などの抑止にプラスになるか」との質問に答えたものだ。
ノ・ソクチョ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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