中国が世界で最も急速に半導体工場を増やしている。米紙ウォールストリートジャーナルは7月24日、業界団体SEMIの集計を引用し、中国が2024年までに半導体工場を31カ所建設する予定だと報じた。 台湾(19カ所)と米国(12カ所)を大きく上回る規模だ。
韓国、台湾、米国が先端半導体競争に熱を上げる間、中国は車両用といった中・低価格半導体を集中攻略している。中国半導体最大手の中芯国際集成電路製造(S..
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中国が世界で最も急速に半導体工場を増やしている。米紙ウォールストリートジャーナルは7月24日、業界団体SEMIの集計を引用し、中国が2024年までに半導体工場を31カ所建設する予定だと報じた。 台湾(19カ所)と米国(12カ所)を大きく上回る規模だ。
韓国、台湾、米国が先端半導体競争に熱を上げる間、中国は車両用といった中・低価格半導体を集中攻略している。中国半導体最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)は中・低価格帯では高付加価値製品に属する「28ナノメートル半導体」に集中投資を行い、昨年は15%だった中国の28ナノメートル半導体のシェアが2025年には40%まで上昇するとの見方が示されている。
中国は2015年に立てた「中国製造2025」政策を通じて集中的に育成した半導体、電気自動車(EV)、人工知能(AI)、バイオなど先端産業で最近目に見える成果を上げている。一部分野は韓国を脅かすレベルを超え、米国と技術覇権を争うレベルに達したとの評価も聞かれる。
■電気自動車・電池技術、韓国に脅威
中国のEV最大手、比亜迪(BYD)は7月21日、日本市場に進出すると電撃発表した。来年1月にSUV「アットスリー」を発売するのを皮切りに、EV3モデルを販売する計画だ。世界最大の自動車メーカー(トヨタ)がある製造業先進国の日本と対決するという発表は、中国の製造業がもはや「二流」ではないことを示す象徴的なシグナルと見なされた。BYDは来年中の韓国進出も計画しており、最近6モデルの商標権を登録し、人材の採用を進めている。
車載電池世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は、もともと自国が主な市場だったが、最近は技術力を認められ、テスラ、ベンツ、フォードなど世界的な自動車メーカーへの納品を拡大している。起亜も最近、スポーツ多目的車(SUV)「ニロ」のEVモデルにCATL製電池を搭載した。中国は相対的に安いリチウムリン酸鉄バッテリーの効率を高める技術を世界最高レベルにまで引き上げたと評価されている。産業研究院は最近、「中国が電池の素材調達・生産能力だけでなく、設計、研究開発など全体点数で韓国(86点)を上回る高い世界トップ(95.7点)に評価された」とする報告書を発表した。
■AI・自動運転・バイオは米国と主導権争い
AI分野では韓国を既に追い越し、首位の米国を猛追している。2030年までにAI最強国になることが目標だ。米スタンフォード大によると、中国はAI関連の論文発表や特許出願など量的には既に世界トップだ。情報通信企画評価院の分析によれば、欧州の技術レベルも追い抜いた。
これは「BAT」(百度=バイドゥ=・アリババ・テンセント)と呼ばれる中国を代表するIT企業が自動運転車、スマート都市、ヘルスケアなど重要分野で横断的に関連技術を持つスタートアップ企業への投資を続け、生態系を急速に育てた結果だ。特に中国は顔認識・音声認識分野では世界最高の技術力を備えているとの評価を受けている。顔認識技術で知られる商湯科技(センスタイム)は昨年末、米財務省による投資制限ブラックリスト登載にもかかわらず、香港株式市場に上場し、時価総額は764億香港ドル(約1兆3300億円)を記録している。西江大技術経営専門大学院のチョン·ユシン院長は「結局AIはその学習材料になるビッグデータの質と量が重要な競争力だ。中国は巨大な市場と人口を備えるほか、相対的に倫理問題から自由だという強みがある」と話した。
自動運転技術でも米国と主導権争いを繰り広げている。百度は7月21日、自社の自動運転タクシーである「アポロ」の価格を半額に値下げしたと発表した。無人運転が可能なロボタクシーの価格は25万元(約506万円)だ。全世界で無人タクシーを運行している企業は米国のウェイモ、クルーズ程度だが、両社も百度ほど安価なロボタクシーを作れずにいる。
バイオ産業でも中国の技術力は最近、韓国を追い越した。中国国家発展改革委員会は今年5月、「バイオ経済5カ年計画」を初めて発表するなど、国家主導による大掛かりな追撃に乗り出している。中国最大の臨床試験代行・バイオ医薬品受託生産業者である無錫薬明康徳(無錫アプテック)は、時価総額が3421億香港ドル(約5兆9,500億円)に達する企業に成長した。
柳井(リュ・ジョン)記者、朴淳燦(パク・スンチャン)記者、イ・ボルチャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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