日本軍慰安婦被害者女性のための支援金を横領し、個人の用途に使った容疑などで起訴され、現在裁判が進行中の尹美香(ユン・ミヒャン)無所属(元共に民主党)議員による横領の具体的な内容が確認された。尹議員は慰安婦被害者のための募金を焼き肉店や菓子店、マッサージ店などで使っていたという。また自らの交通違反の罰金支払いや所得税の納付にも使っていた。
尹議員は2011年から昨年まで韓国挺身(ていしん)隊問題対..
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日本軍慰安婦被害者女性のための支援金を横領し、個人の用途に使った容疑などで起訴され、現在裁判が進行中の尹美香(ユン・ミヒャン)無所属(元共に民主党)議員による横領の具体的な内容が確認された。尹議員は慰安婦被害者のための募金を焼き肉店や菓子店、マッサージ店などで使っていたという。また自らの交通違反の罰金支払いや所得税の納付にも使っていた。
尹議員は2011年から昨年まで韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)の代表、さらに後の正義記憶連隊の理事長を歴任したが、その間に慰安婦被害者支援金のうち1億ウォン(現在のレートで約940万円)を個人の用途に使用し(横領)、政府や地方自治体からの補助金から数億ウォン(数千万円)を不正に受領するなど、八つの容疑で昨年9月に起訴され、現在裁判が進行中だ。しかしこれまで訴状の内容や横領の詳しい内訳などは明らかにされてこなかった。
この日、保守系野党・国民の力の全珠恵(チョン・ジュヘ)議員の事務所が韓国法務部(省に相当)から提出を受けた尹議員の訴状にある「犯罪行為一覧表」には、後援金のうち1億37万ウォン(約940万円)を尹議員が217回にわたり使用した内訳が記載されていた。これによると尹議員は2015年3月1日にある焼き肉店で募金から26万ウォン(約2万4000円)をデビットカードで支払った。同じ3月23日には豚焼き肉の専門店とみられる店で18万4000ウォン(約1万7200円)、菓子店で4万5000ウォン(約4200円)を使っていた。尹議員は募金のうち相当額を飲食店や食料品店、免税店などで使っていたのだ。
尹議員はクリスマスイブの2014年12月24日、本人名義の口座で受け取っていた募金のうち23万ウォン(約2万2000円)を別の本人名義の口座に移した。15年7月にはマッサージ店とみられる店で9万ウォン(約8400円)を使った。尹議員は自ら負担すべき光熱費や罰金なども募金から支払っていた。16年4月にはスピード違反の罰金8万ウォン(約7500円)を挺対協の口座から納付し、18年には挺対協の口座から25万ウォン(約2万3000円)を個人の口座に送金したが、そこには「尹美香代表総合所得税納付」というメモが書かれていたという。
尹議員による217回にわたる横領のほとんどは数万-数十万ウォン(数千-数万円)だったが、たまに100万ウォン(約9万4000円)以上を使い込むケースもあった。2018年3月には被害者女性のための施設の所長名義の口座にあった募金182万ウォン(約17万1000円)が特別な理由もないまま尹議員の娘の口座に移されていた。この元所長は尹議員に対する検察の捜査が本格化した昨年6月に自殺した。16年7月には挺対協の口座にあった200万ウォン(約19万円)が「尹医療費」という簡単なメモと共に尹議員の口座に移されていた。
尹議員は今年8月に開かれた初めての公判で横領を含む全ての容疑を否認した。裁判で尹議員は「過去30年にわたり活動家として恥じることなく生きてきた」「(検察は)挺対協が尹美香の私的な組織だと主張しているが、これは数多くの人の汗と努力を侮辱するものだ」と主張した。全珠恵議員は「訴状の内容が正しければ破廉恥犯と全く変わらないが、それでも尹議員は違法行為を一切していないという態度を取り続けている」と指摘した。
尹議員を巡る事件は昨年9月に尹議員が起訴されてから11カ月後の今年8月に初めて正式な裁判が始まり、今も一審が続いている。尹議員側は公判準備期日に「検察による公訴事実が特定されていない」などと主張し、裁判長がこれを受け入れたため裁判の準備期間が長くなっていた。
クォン・スンワン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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