仁憲高校(ソウル市冠岳区)の教師たちによる政治偏向教育問題について、これを問題提起した元生徒に下された懲戒処分を取り消すよう裁判所が言い渡した。
ソウル行政裁判所行政代2部(イ・ジョンミン裁判長)は27日、同校元生徒が仁憲高校校長を相手取り起こした措置処分取り消し訴訟で、「被告が原告に対して下した社会奉仕15時間の措置処分を取り消す」と、一部原告勝訴の判決を下した。しかし、元生徒に対する書面での..
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仁憲高校(ソウル市冠岳区)の教師たちによる政治偏向教育問題について、これを問題提起した元生徒に下された懲戒処分を取り消すよう裁判所が言い渡した。
ソウル行政裁判所行政代2部(イ・ジョンミン裁判長)は27日、同校元生徒が仁憲高校校長を相手取り起こした措置処分取り消し訴訟で、「被告が原告に対して下した社会奉仕15時間の措置処分を取り消す」と、一部原告勝訴の判決を下した。しかし、元生徒に対する書面での謝罪や、原告と原告の保護者に対する5時間の特別教育履修処分については判断せず、「却下」とした。
元生徒は昨年10月、仁憲高校の教師たちが校内マラソン行事で、生徒たちに反日スローガンを叫ばせる様子が写っている動画を動画投稿・共有サイト「ユーチューブ」やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」などに掲載し、教師たちの政治偏向教育の実態を暴露した。当時は日本による輸出規制措置で国内で反日ムードが高まっていた時期だった。
仁憲高校は昨年12月16日、元生徒に対する学校暴力対策自治委員会を開き、15時間の社会奉仕措置を下した。また、元生徒と保護者に対して5時間ずつ、いわゆる「学校暴力相談センター特別教育」を受けるよう指示した。元生徒が政治偏向教育の証拠として掲載した情報提供動画に別の生徒たちが登場しており、その生徒たちの名誉を毀損(きそん)したという理由からだった。名誉毀損の被害を受けた生徒たちに対する書面謝罪もしろと指示した。しかし、該当の生徒たちは顔の部分がモザイク処理された状態だった。
元生徒は同月23日、「顔を認識できないのになぜ名誉毀損なのか」とすべての懲戒処分を取り消すよう求める訴訟を起こした。また、本訴訟の結果が出るまで、懲戒処分について執行を停止するよう求める申し立てもした。これに対して裁判所は今年1月、「各処分により、申し立て人に回復困難な損害が発生するおそれがあり、その損害を防止するため、緊急の必要があると認められる」として、懲戒処分の効力を一時停止させる決定を下している。
リュ・ジェミン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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