韓国の財政健全性に赤信号がともったとされる中、政府債務が減少を続けるドイツの事例とその反対である日本の事例のどちらに向かうのか、韓国は分かれ道に立ったと指摘されている。
韓国経済研究院は2日に発表した報告書で、これまで緩やかな上昇を示していた政府債務の対国内総生産(GDP)比が急速に上昇する兆候を見せていると指摘した。韓国の政府債務比率は2007年が27.5%、10年が29.7%、18年が35...
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韓国の財政健全性に赤信号がともったとされる中、政府債務が減少を続けるドイツの事例とその反対である日本の事例のどちらに向かうのか、韓国は分かれ道に立ったと指摘されている。
韓国経済研究院は2日に発表した報告書で、これまで緩やかな上昇を示していた政府債務の対国内総生産(GDP)比が急速に上昇する兆候を見せていると指摘した。韓国の政府債務比率は2007年が27.5%、10年が29.7%、18年が35.9%と比較的緩やかに上昇してきた。同院は韓国の基礎財政収支比率(利払いを除く財政収支の対GDP比)が金融危機当時の09年を除くと黒字だったおかげだと分析した。しかし、最近は基礎財政収支の黒字比率が08年の2.9%から昨年の0.7%へと2.2ポイントも急落した。このため、政府債務比率も昨年は38.1%となり、1年間で2.2ポイントも上昇した。今年は新型コロナウイルスの事態も重なり、財政収支の悪化と政府債務比率の上昇のペースがさらに速まるとみられている。
同院によると、政府債務と財政収支管理に成功したドイツは10年に基礎財政収支が2.3%の赤字だったが、翌年からは黒字を維持している。その結果、政府債務比率は12年の90.4%から昨年には69.3%へと低下。7年で21.1%ポイントの圧縮に成功した。一方、日本は基礎財政収支が07年は2.7%の赤字、19年が2.5%の赤字と慢性的に赤字が続いている。政府債務比率も07年の154.3%から昨年には225.3%に膨らんだ。
同院のチュ・グァンホ経済政策室長は「韓国政府もドイツが選んだ道に従い、政府債務比率の限度設定、均衡財政準則の法制化、選別的福祉など財政支出の削減努力を傾け、規制改革と労働の柔軟性向上など良好な企業環境を整えるために成長率を引き上げなければならない」と述べた。
◆韓国の家計債務比率が対GDP比97.9%で世界1位、日本は?
辛殷珍(シン・ウンジン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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