日本とGSOMIA合意案を巡って対立したときの「try me」という態度とは正反対
23日に北京で相次いで開かれた韓中および中日首脳会談で、香港と新彊ウイグルの自由・人権問題を巡り韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と日本の安倍晋三首相の発言が大きな対比を見せ、論争が拡大している。安倍首相は中国の習近平国家主席の面前で、国際社会の懸念が大きい香港・ウイグルの人権問題を取り上げたのに対し、文大統領は..
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日本とGSOMIA合意案を巡って対立したときの「try me」という態度とは正反対
23日に北京で相次いで開かれた韓中および中日首脳会談で、香港と新彊ウイグルの自由・人権問題を巡り韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と日本の安倍晋三首相の発言が大きな対比を見せ、論争が拡大している。安倍首相は中国の習近平国家主席の面前で、国際社会の懸念が大きい香港・ウイグルの人権問題を取り上げたのに対し、文大統領は特に問題提起なく、習主席に引っ張られたという。
習主席と安倍首相の会談後、中国外交部(省に相当)の結果発表には香港と新疆についての内容はなかった。しかし日本の外務省は「香港情勢に関しては、安倍総理大臣から、大変憂慮している、国際社会も関心を持って注視している旨述べ(た)」と発言の内容を細かく紹介した。次いで安倍首相は「『1国2制度』の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことが重要」とも発言し、さらに「自由、人権の尊重や法の支配といった普遍的価値を重視していると述べた上で、国際社会からの関心が高まっている新疆ウイグル自治区の人権状況について中国政府が透明性を持った説明をすることを働き掛けた」という。
一方、韓国大統領府(青瓦台)は、韓中首脳会談の結果についてブリーフィングを行った際、香港・新彊問題に全く言及しなかった。そうした中で中国外交部は、結果発表文を通して文大統領の発言を紹介する際、「香港のことにせよ新彊に関する問題にせよ、全て中国の内政だと韓国側は感じている」とした。「韓国側は感じている」(韓方認為)という中国語の表現は「韓国政府が認めた」という意味になる。中国メディアも、これが文大統領の発言だと大々的に報じた。中国外交部の耿爽報道官は、関連質問に対し「これは文大統領が表明した態度(表態)で、事実に符合すると思う」として「彼(文大統領)が語ったのは一つの基本的事実」と答えた。
論争が起きると、青瓦台のコ・ミンジョン報道官は「文大統領は(香港・新彊問題は内政だという)習主席の言及を、ちゃんと聞いたという趣旨の発言を行っただけ」だと釈明した。中国側が、習主席の発言を文大統領の発言にすり替えたというのだ。この釈明通りなら、韓国政府は中国側の歪曲(わいきょく)発表に正式抗議すべきだ。しかし、「抗議する計画があったり、既に抗議していたりするのか」という質問に対し、韓国外交部のキム・インチョル報道官は「確認してみたい」としか答えなかった。
韓国政府のあいまいな態度は、先月22日に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の条件付き延長と輸出当局間対話を協議した後、日本側で「安倍首相は『日本は何も譲歩しなかった』と発言した」などの報道が出回った際の反応とはまるで違う。当時、青瓦台の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が前面に出てきて「あらぬ主張をして相手を刺激し続ける場合、『こちらがどう出るか分からない』という警告的な発言」と前置きして「(日本に)try me(われわれを試してみろ)と言いたい」と発言した。
これまで米英豪など各国の政府が香港や新彊の人権問題を提起し、外務当局の声明などを発表したが、韓国外交部はただ見守るだけだった。
元職のある上級クラスの外交官は「文大統領が事実上、習主席の見解に同意したのではないかという合理的な疑いを抱く」と語った。峨山政策研究院安保統一センターのシン・ボムチョル・センター長は「もし他の目的のために国際人権に沈黙したのなら、韓国外交の原則を喪失した悲劇」と語った。
東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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