27日に習近平国家主席に中国で会って帰国した日本の安倍晋三首相が、28日にはインドのナレンドラ・モディ首相を山梨県内の自身の別荘に招待した。安倍首相が個人の別荘に外国の首脳を招待したのは今回が初めてだ。安倍首相はここでモディ首相と夕食を共にし、インドを重視するというメッセージを伝えた。中国と国境を接して激しく競い合っているインドに配慮したものだ。
安倍首相は29日に行われるモディ首相との首脳会談..
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27日に習近平国家主席に中国で会って帰国した日本の安倍晋三首相が、28日にはインドのナレンドラ・モディ首相を山梨県内の自身の別荘に招待した。安倍首相が個人の別荘に外国の首脳を招待したのは今回が初めてだ。安倍首相はここでモディ首相と夕食を共にし、インドを重視するというメッセージを伝えた。中国と国境を接して激しく競い合っているインドに配慮したものだ。
安倍首相は29日に行われるモディ首相との首脳会談で、インドに3000億円の借款を提供する方針も明らかにする予定だ。情報技術(IT)分野に力を入れ、新たなパートナーシップ協定も締結する。モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)分野技術の共同開発にも力を入れ、ベンチャー企業人材の相互交流を拡大する方針だ。日印軍事協力も強化する流れにある。日本は今月初め、海上自衛隊をインド洋に派遣し、インドと合同軍事演習を実施した。さらに、サイバー防衛分野の協力も増えている。
日本とロシアの関係も新たな軌道に乗っている。日本は今週、ロシアと領土問題となっている北方領土近くで、両国が経済協力を強化する方策を具体化する。日本の外務省の森健良外務審議官は31日にモスクワでモルグロフ露外務次官に会い、北海道とサハリンの間の空間協力に関する話し合いに本格的に着手する。両国は領土問題を抱えながらも同地域の豊富な資源を共同開発する事業を進めることで原則合意している。養殖・温室栽培・観光・風力発電・ゴミ削減の5分野で協力することになっていたが、今年に入ってかなり加速化している。
安倍首相は今年9月にプーチン露大統領と会談し、「北方経済協力」を再確認した。日本はロシアと共同で経済活動をしながら信頼関係を構築した上で、領土問題を話し合う段階に進むことを希望している。
日本の外交が最近変わりつつある。日中平和友好条約締結40周年を契機に、中国と新たな時代を切り開こうとしているのはもちろん、インド・ロシアとの関係改善にも力を入れている。日米同盟を重視していることには変わりないが、他の主要国との関係にもいっそう気を配っている雰囲気だ。最近の日本の外交の変化は、どう転ぶか分からないトランプ米大統領に起因するリスクを分散するという観点から出たとも言える。トランプ大統領は安倍首相に「真珠湾(攻撃)を忘れない」と言ったり、日本車関税問題に頻繁に言及したりして、いつ日米間の貿易摩擦が可視化してもおかしくないという懸念が日本国内で出ている。トランプ大統領はアジア太平洋を自由貿易圏としてつなぐ環太平洋パートナーシップ協定(TPP)も脱退、日本を困惑させた。このような状況で、「トランプ・ヘッジ」(Trump hedge=トランプ大統領の米国第一主義が引き起こす危険の回避)とでも言うべき「外交多角化」が最近、日本の外交の大きな流れとも見なせる。
東京のある外交消息筋は「トランプ大統領は口では米日同盟が重要だと言っているが、実際にはそうでないことが霞が関(日本の官界)で広まっている。日本政府としては、ほかの主要国との関係を強化することで、さまざまなシナリオに備える必要がある」と語った。
東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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