東大出身の文学青年はなぜナチスを擁護したのか

2018/01/07 05:02

【新刊】高田里恵子著『文学部をめぐる病い』(キム・ギョンウォン訳、イマ社)

 「この先、ヒトラー総統がいかなる奇抜な政策で『我が闘争』たる東方政策を実現していくのか、限りない興奮を呼び起こす」。20世紀の前半、日本ではヘルマン・ヘッセに熱狂していた文学青年たちがヒトラーを擁護するという怪現象が起きていた。当のヘッセはナチスに反対し、スイスに亡命したというのに。高田里恵子・桃山学院大学教授(59)は、..

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