【コラム】孫基禎と朴柱奉、恥辱から誇りになった日章旗

2016/08/25 08:13

 1936年8月9日、ベルリン五輪のマラソン表彰台の一番上に孫基禎(ソン・ギジョン、1912-2002)が立った。彼のマラソン制覇は民族の快挙だったが、金メダルを首に掛けた表情は暗かった。植民地下の朝鮮を生きていた孫は、記念品として贈られた月桂樹の苗木で日章旗マークの入った胸部を隠した。

 日本の国歌が演奏され、日章旗が掲揚される間、彼はまるで罪人のようにうつむいていた。サインを求められると日本式の..

続き読む