【コラム】韓江、村上春樹、そして野心あふれる翻訳家

2016/05/24 08:44

 1980年代半ば、アルフレッド ・バーンバウムという内気そうな青年が日本の作家・村上春樹の元を訪れました。「作品が素晴らしいので翻訳したいのですが、よろしいでしょうか」。つまりプロポーズしたわけです。幾つかの村上春樹作品がアルフレッドによって翻訳され、春樹は米国の有力文芸紙「ニューヨーカー」に進出します。『羊をめぐる冒険』や『ダンス・ダンス・ダンス』もアルフレッドが翻訳したものです。春樹は「アル..

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