韓国で初めて医原性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)による死者が発生したことが分かった29日、簡易投稿ブログ「ツイッター」をはじめとするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心に、今回の死者を「人間狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉の牛の内臓などを食べて感染するとされる変異型CJD)」「米国産牛肉」などという言葉と関連付けるデマ性の書き込みが相次いでいる。
「50代の女性がいわゆる『..
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韓国で初めて医原性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)による死者が発生したことが分かった29日、簡易投稿ブログ「ツイッター」をはじめとするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心に、今回の死者を「人間狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉の牛の内臓などを食べて感染するとされる変異型CJD)」「米国産牛肉」などという言葉と関連付けるデマ性の書き込みが相次いでいる。
「50代の女性がいわゆる『人間狂牛病』と呼ばれる症状で死亡した」「『人間狂牛病』と呼ばれるCJD感染、韓国国内の患者は今年だけで25人」などの書き込みがその代表的なケースだ。「早く逃げて。米国産牛肉のない国へ」「狂牛病をデマだと言った人たち! まだデマだと思っているの? 始まりはこれからだ! こんなに怖いものなんだよ!」という書き込みもあった。「米国産牛肉、狂牛病に対し安全なのか」というテーマでアンケート調査を実施しているケースもある。
これに対し「無知な人たち! 『人間狂牛病』とは関係ないだろう! 変にあおるんじゃない!」「今回の狂牛病が米国産牛肉開放とは関係ないことは、検索するだけでも分かるはず」といった反論も少なくなかった。
医原性CJDによる死者は今年7月に発生したが、「韓米自由貿易協定(FTA)批准に影響するのでは」という考えから発表を先送りしたのではないかという陰謀説も飛び出した。「7月に発生したCJD感染、BSEに対する悪夢がFTA批准に飛び火するのではと考え、発表を先送りしたようだ」といった書き込みなどだ。
一部のインターネット・メディアも刺激的かつ誤解を招く見出しで報道、恐怖をあおる一因となっている。「CJD、韓国初の報告、医原性CJDとされているが変異型CJD(いわゆる人間狂牛病)の可能性は捨てきれない」という見出しを付けたメディアや、当初「韓国で人間狂牛病の死亡例を初確認」という見出しを付けて保健当局から抗議され「韓国で狂牛病の症状による死亡例を初確認」に変更したメディアもあった。
左派傾向があるメディアの一部では「同様のケースは多いかもしれない」と不安をあおる専門家の意見を集中的に紹介している。「今回のケースも単純に『牛肉とは関係ないため狂牛病というのはデマだ』と言うべきではない。安心だという政府の主張こそデマ」という専門家の発言を詳しく取り上げたメディアもあった。
キム・ミンチョル記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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