李完用の「売国」は現実主義外交の帰結(下)

2011/06/05 05:23

 結局、乙巳条約は、高宗や大臣が誰も明確な賛成・反対を表明せず、決定も下さないまま、日本の圧力によって締結された。しかし、興奮した世論は、学部大臣の李完用らを「乱臣賊子」(人としての道を外れ、悪事をはたらく者の意)と見なした。続いて起きたハーグ密使事件の後、状況は韓国併合まで突き進んだ。  著者は「李完用の行為が売国であることは否定できない」と述べながらも、李完用が売国の頂点に立つことになった背..

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