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韓国選管が2度目の書面謝罪…「世子」と呼ばれた元事務総長の息子に規定外の特典や書類操作、驚愕の事実が次々と明るみに【独自】

【TV朝鮮】(アンカー)
あれだけ肩で風を切っていた韓国中央選挙管理委員会が2度も書面で謝罪したのですから、世論の厳しさのほどが分かりますが、それにもかかわらず、「依然として選管は身内だけの世界なのか」との疑念を抱かせるような事実が次々と発覚しています。「世子(世継ぎ)」と呼ばれた金世煥(キム・セファン)元中央選管事務総長の息子のため、規定にないさまざまな特典や書類操作が相次いで行われていました。どのようなことをしていたのか、チョン・ジョンウォン記者が独自取材で明らかにしました。
(記者リポート)
金世煥氏の息子A氏は2021年、いわゆる「パパ・チャンス(父親のコネ)」で江華郡選管から仁川市選管に移りました。
本人の希望で移ったため、官舎の入居対象者ではありませんでしたが、仁川市選管は家賃を支援する「賃借官舎」を探しました。
さらに、中央選管の支援対象ではないA氏が審査を通過できるよう、公務員等級を最下位の6等級から2等級に変更しました。
これでも飽き足らず、家賃補助金5万ウォン(約5000円)をさらに受け取ることができるよう、A氏の他に官舎担当者までもが「2人で居住している」と虚偽記載しました。
監査院は、A氏が1年1カ月間にわたり家賃と保証金900万ウォン(約93万円)の支給を不当に受けたとみています。
選管はまた、A氏が江華郡選管に在職していた時、大検察庁(最高検察庁)で行われるデジタル・フォレンジック(電磁記録解析)教育を受けられるよう「関連研究に参加していたことがある」とし、所属機関を変更するなど、事実と異なる推薦書を作成していたことも明るみに出ました。
当時、推薦書を作成した職員は「江華郡選管より上級機関である仁川市選管と記載した方が有利になると判断した」と監査院に述べました。
金世煥氏は息子の縁故採用疑惑について「平素より息子の状況を全く知らなかった」「周辺の人々の忖度(そんたく)があった」と主張しました。TV朝鮮、チョン・ジョンウォンがお伝えしました。
(2025年3月5日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)